芝生の剥げた部分は、剥げの大きさと芝の種類で直し方を選びます。小さな剥げなら目土を入れて周りの芝が伸びるのを待ち、広い剥げは切り芝を張り替えるのが確実です。西洋芝なら種の追いまきもできます。補修に適した時期と、それぞれの手順を解説します。
- 手のひらほどの小さな剥げは、目土を薄く入れて、周りの芝が伸びて覆うのを待つ
- 大きな剥げは、傷んだ部分を四角く切り取って切り芝を張り替えるのが早くて確実
- 西洋芝は種の追いまきでも補修できる
- 補修の適期は、高麗芝なら4〜6月、西洋芝なら9〜10月(春も可)
剥げの大きさ別の直し方(早見表)
| 剥げの状態 | おすすめの直し方 | 元に戻るまで |
|---|---|---|
| 小さい(手のひら程度) | 目土を薄く入れて待つ | 生育期なら数週間 |
| 中くらい(数十cm) | 切り芝を張り替える | 張り替えればすぐ緑に |
| 広い範囲 | 張り替え、または西洋芝なら種まき | 張り替えならすぐ、種まきは1〜2か月 |
| でこぼこしている | へこみに目土を入れて平らにする | 生育期なら数週間 |
剥げた原因が害虫や病気の場合は、補修しても同じことが起きます。枯れ方から原因を確かめる方法は、次の記事でまとめています。



以下では、剥げる原因と、目土入れ・張り替え・追いまきそれぞれの手順を順に解説します。
補修が必要になる原因(剥げ・でこぼこ・枯れ)
補修をする前に、まず「なぜそうなったのか」を確かめましょう。原因に合った対策をとらないと、補修しても同じトラブルがくり返されます。
踏みつけなどによる芝の剥げ
根付く前に歩いてしまった、転圧が不十分なまま仕上げてしまったといった張った直後の問題のほか、通路として毎日人が通る場所や、人が集まる場所では、踏みつけで芝が剥げてしまうことがよくあります。とくに通路沿いの芝が枯れるのは、よくあるトラブルです。踏み固められた土は芝が育ちにくい状態になっていることが多く、補修しても再発しやすくなります。
通路として使う部分には飛び石やレンガを置いて「そもそも芝を踏まない」ようにすると、長い目で見てトラブルを減らせます。



芝生のでこぼこ
芝を張る前にどれだけ丁寧に地面をならしても、人の通行・雨水の流れ・土の沈下などで、芝生は時間とともにでこぼこになっていきます。定期的に目土を入れて、こまめに直していくことが大切です。
夏の暑さ・軸刈り・病害虫などによる枯れ
西洋芝に多い夏枯れ、生長点ごと刈り取ってしまう軸刈りによる枯れ、犬など動物の尿による部分的な枯れ、モグラ塚やアライグマなどによる掘り返し、病害虫など、枯れる原因はさまざまです。原因が分からないまま補修しても再発するため、状態をよく観察してから対策を決めましょう。



芝生の補修に適した時期
時期を誤ると、補修しても芝がうまく回復しないばかりか、傷みが広がることもあります。補修の方法ごとに、適した時期は次のとおりです。
- 切り芝の張り替え → 芝張りと同じ時期(高麗芝なら4〜6月の梅雨入りごろまで。初秋も可)
- 目土入れ → 芝が休眠していない生育期(春〜秋)
- 種の追いまき → 種まきに適した時期(寒地型の西洋芝は秋の9〜10月がよく、春も可。バミューダグラスは春〜初夏)
- 真冬・真夏など、芝の状態が悪い時期の補修は避ける
補修したあとは養生期間が必要です。補修した場所はロープなどで囲って立ち入りを制限し、新しい芝が根付くまで踏まないようにしましょう。
「目土入れ」で小さな剥げやでこぼこを直す方法
手のひらほどの小さな剥げや、でこぼこは目土入れで直します。目土をいつも手元に置いておき、気になった場所をそのつど直すのが、いちばん手間のかからない方法です。芝生のでこぼこの直し方で解説しているように、目土は葉が完全に埋まらない3〜5mm程度をかぶせるのが基本です。
目土入れの基本手順
低いところ・高いところを目で見て確認し、どこから直すかを決めます。大きくへこんでいる場所と、小さなへこみでは直し方が違います。
低くなっている部分や剥げた部分を中心に、葉が完全に覆われない3〜5mmを目安に目土を入れます。芝の葉のすき間に入るよう、ブラシやレーキで広げましょう。
大きくへこんでいる場所は、芝の下に手鎌を差し込んで少し持ち上げ、その下に土を足して高さをそろえます。反対に大きく盛り上がっている場所は、手鎌を差し込んで余分な土をかき出してから、踏み固めます。
目土を入れたあとはたっぷり水をやり、目土を芝の根元に落ち着かせます。作業後の数日は、乾かさないよう注意しましょう。
目土入れは、一度にたくさん入れるより、少しずつ何回かに分けて入れるほうが芝への負担が少なく、きれいに仕上がります。
切り芝を「張り替え」て剥げた芝生を補修する方法
剥げた範囲が広い場合は、切り芝を使った張り替えがいちばん確実です。新しい芝を直接植えるため、短い期間で緑に戻せます。
張り替えの作業手順
芝のない部分は、形が不ぞろいになっていることがほとんどです。エッジカッター(ターフカッター)・スコップ・手鎌などを使い、傷んだ芝を切り取って、切り芝が収まる正方形や長方形に整えます。
剥げた場所はまわりよりへこんでいることが多いため、軽く耕して床土を足し、張り替えたあとにまわりと同じ高さになるよう調整します。
張り替えた場所はロープなどで立ち入りを制限し、約1か月は踏まないようにして根付くのを待ちます。養生中は乾燥に注意して、こまめに水やりを続けましょう。
補修する場所が芝刈りの通り道にかかる場合は、張り替えの前に芝刈りを済ませておきましょう。養生中はその場所に芝刈り機を入れられないため、先に刈っておくと養生中の管理が楽になります。
何年か使って傷んだ芝生を部分的に張り替えると、しばらくは新しい芝と古い芝の色の違いがひと目で分かります(下の「現地で撮影した写真」)。しっかり根付けば、だんだんまわりとなじんでいきます。
種を「追いまき」して薄くなった芝生を補修する方法
追いまきとは、芝生がすでにある場所に種をまいて芝を補う方法です。主に種から育てる西洋芝(ケンタッキーブルーグラスなどの寒地型や、バミューダグラス)で使われる補修の方法で、芽が出なかった部分や、夏枯れ・踏みつけで傷んだ部分の回復に向いています。
追いまきが必要なケース
- 最初の種まきのあと、部分的に芽が出なかった場所がある
- 夏の高温と乾燥で、寒地型の西洋芝が広い範囲で枯れてしまった
- 踏みつけや軸刈りで芝が薄くなり、土が見えている部分がある
- プランターで育てているバミューダグラスなど、種から育て始めたばかりで、一部だけ芽が出ていない
追いまきの手順と注意点
初めて種をまいた芝生なら、芝生の種まきで解説しているように、芝が5cmほどに伸びて最初の芝刈りを1回終えたあとが追いまきのタイミングです。追いまきをするとしばらく芝生に入れなくなるため、その前に刈っておかないと、先にまいた芝が伸びすぎてしまいます。
芝生全体を見て、土が見えている・芝が薄い部分を確認します。範囲が広い場合は、目印をつけておくと作業しやすくなります。
芽の出ていない部分に、種をむらなくまきます。まきすぎると芝が混みすぎて管理しにくくなるため、袋に書かれた播種量を守りましょう。
まいた種の上から薄く目土をかけ、発芽するまでは乾かさないよう毎日水やりを続けます。新しい芽が十分に出そろうまで、立ち入りを制限しましょう。
寒地型の西洋芝の追いまきは春・秋ともにできますが、春にまくと夏の高温で再び枯れるおそれがあります。秋にまくと涼しい気候の中で発芽・定着しやすく、翌春の芝生の状態もよくなります。寒地型の西洋芝の追いまきは、秋(9〜10月)を優先して考えましょう。暖地型のバミューダグラスは、気温が上がる春〜初夏にまきます。
現地で撮影した写真






よくある質問(FAQ)
- 芝生の剥げを自分で補修できますか?
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はい、できます。手のひらほどの小さな剥げなら目土を入れて周りの芝が伸びるのを待ち、広い剥げは切り芝を張り替えます。道具もスコップや手鎌、目土など一般的なもので足ります。ただし広い範囲が傷んでいる場合や、原因が土にある場合(固く締まっている、水はけが悪いなど)は、土の改良が必要になることもあります。
- 芝生の補修に最適な時期はいつですか?
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高麗芝の切り芝の張り替えは、4〜6月(梅雨入りごろまで)が最適で、初秋(9月前後)も可能です。目土入れは芝の生育期(春〜秋)に行います。寒地型の西洋芝の追いまきは春・秋ともにできますが、夏枯れのおそれを考えると秋(9〜10月)がおすすめです。真冬・真夏は避けましょう。
- 芝生の通路部分がいつも枯れてしまいます。根本的な解決方法はありますか?
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よく踏まれる通路は土が固く締まって芝が育ちにくくなっているため、補修してもくり返し枯れることが多いです。根本的な対策は、飛び石やレンガなどを置いて「芝を踏まない」通り道を作ることです。そうすれば、芝の傷みそのものを防げます。
- 高麗芝などの日本芝でも追いまきはできますか?
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高麗芝・ノシバなどの日本芝はランナー(匍匐茎)で広がるため、種による追いまきはほとんど行われません。日本芝の場合は、剥げた場所に切り芝を張り替えるか、目土を入れて周りのランナーが伸びるのを待つのが一般的です。
- 芝生の補修後の養生期間はどのくらいですか?
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切り芝を張り替えた場合は、根が土になじむまで約1か月の養生が必要です。養生中は補修した場所に立ち入らず、乾燥しないよう水やりを続けてください。種の追いまきの場合も、芽がそろうまでの数週間は立ち入りを制限しましょう。
- 天井裏や床下で物音がする・小さなフンが落ちている:寒くなると、ネズミなどが暖かい屋根裏や床下に入りこむことがあります。→ 足跡・フンで動物を見分ける方法/ネズミ対策/ハクビシン対策
- 芝生や花壇に猫のフンをされる:フンや尿は、芝生が丸く枯れる原因にもなります。→ 猫よけ対策
- 庭にフンをされる・ゴミを荒らされる:ハクビシンやアライグマの可能性があります。→ アライグマ対策








