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芝焼きの目的と効果、適した時期と方法

夏芝の冬枯れ

若草山の山焼きなど春の訪れを告げる芝焼き。そもそも芝焼きは冬場の新芽が出る前の2月頃、地表のサッチ層をバーナーなどで焼いて雑草や病害虫を除去する手法です。上手に芝焼きすると新芽が1週間ほど早く出る効果も期待できます。芝焼きの目的と効果、時期と方法について。個人での芝焼きは野焼き扱いで禁止されているので注意。

芝焼きの目的と効果

岡山の後楽園、奈良の若草山、和歌山の潮岬など1末〜2月に芝生を焼く行事が全国各地で開催されます。若草山の山焼きなどは観光行事化していますが元々は三笠山全体を覆うノシバのサッチを焼く恒例行事が江戸時代以前から行われてきたものです。

ノシバやコウライシバなど暖地型芝草は冬季地上が枯れて地下部分が休眠します。地上部を焼くとどんな効果があるでしょうか。

▼若草山では鹿に消化されたノシバの種の発芽率が向上する共生関係にある
芝とシカのふしぎな関係 |一般財団法人セブン‐イレブン記念財団

後楽園、若草山の山焼き、潮岬「望楼の芝」など有名な芝焼きイベント

2018.01.26

芝焼きの目的は1.サッチの除去、2.雑草の除去、3.病害虫の防除の3つ。

芝刈りの度にサッチ取りすると言ってもだんだん溜まってしまうサッチ層の除去という直接的な効果がまず一つ。若草山のような広大な面積を芝刈りして刈りカスを廃棄するのも大変ですから芝刈りの代わりという側面もあります。

焼かれることで冬雑草や雑草の種が消えたり樹木が増えず草地が維持されるするなど「雑草の除去」が2つ目の効果。

更に燃焼による殺菌、サッチに隠れている害虫の除去などが3つ目の効果「病害虫の防除」です。もちろん地下の病害虫には効き目がありません。

芝焼きで芝生の生長環境が整うと一週間ほど新芽が早くなる効果もあると言われています。

芝焼きに適した時期は新芽が出る前!

多くの芝焼きイベントは1月最終週、あるいは2月上旬に設定されています。これは枯れ草が十分乾燥し、雪の影響がなく、芝が芽吹く前という日程を余裕を持って設定するとそうなるからです。3月後半には雑草も芽吹きコウライシバなども芽が出始めますから2末には済ませておくと良いでしょう。

火を使うので風が強い日は避けます。煙や灰が出るので住宅地や近隣住民に配慮してください。

芝焼きに必要な道具

バーナー、レーキ、軍手、バケツ。松明や火矢で演出する観光地もありますが家庭ではバーナーで十分。芝焼き専用の商品は不要で10坪くらいならホームセンターやAmazonでカセットガス(=カセットボンベ)式の草焼きバーナーを購入します。芝生の面積が広い場合は本格的な灯油式草焼きバーナーを使います。

▼草焼きバーナーはカセットガス式で5000円〜1万円程度

▼カセットボンベは3本1000円強

芝焼きのやり方・方法

芝焼きのポイントとしては風下から焼いていきます。風上から焼くと火や煙が自分に向かってくるからです。自然燃焼している場合表面だけ燃えていることもあるのでバーナーで炙った方が効果的です。また火を付けたら終わりではなくバーナーで炙っている部分とその周辺だけ燃えますので対象範囲一通り芝焼きする必要があります。燃焼時間は火力と反比例し10〜80分と様々です。

1.延焼すると困る際を刈ったり、エリア外に水をかけておく
2.火の回りを良くするためレーキでサッチを起毛する
3.焼きむらがないよう万遍なくバーナーで焼いていく。近くに水の入ったバケツを用意しておく。
4.火の始末をし、消化を確認する

芝焼きは禁止?!火事・火災・煙の苦情などの事故を避けるために

住宅地で自分の庭を芝焼きする場合、火事・火災などの事故に注意します。野焼きに該当しダイオキシン類が発生し煙や臭気が迷惑になるとして法律で禁止されています。農業従事者や業務として草焼きをする方でないと一般市民が芝焼きするのは法律的に難しいです。
野焼きは法律で禁止されています!

法律の例外規定で「国や地方自治体が施設管理を行うために必要な場合(の例として河川敷の草焼き、道路の草焼き)」「風俗習慣上・宗教上の行事を行うために必要な場合(例としてどんと焼き)」「農業・林業・漁業でやむを得ず行われる廃棄物の焼却」が許可されていてその範囲では消防等への事前連絡も不要です…が「例外的に認められる屋外燃焼行為であっても、近隣住民から苦情が寄せられるような場合は、指導の対象となります。 (横浜市)」であり芝生の生産地であるつくば市でも指導の対象としています。
つくば市 | 芝生の野焼き

宇都宮市では「農業,林業または漁業を営むためにやむを得ないものとして行われる廃棄物の焼却」の例として「害虫防除のための芝焼きなど」を挙げています。
ごみの野外焼却は法律で禁止されています|宇都宮市公式Webサイト

「火災と紛らわしい煙又は火炎を発する恐れのある行為を行なう場合、消防署に届出が必要」という条例がある市もあります。
焚き火、草焼きにご注意ください。 | 花巻市