芝生の雑草「スギナ」の特徴と対策、スギナの除去に使われる除草剤の紹介。スギナはツクシでお馴染みの植物ですがすぐ切れて根ごと再生するので除去困難な雑草。芝生の雑草「スギナ」には除草剤MCPP液剤が効きます。
スギナを刈っても効果なし?!繁殖力旺盛で根絶困難な特徴
スギナはシダ植物門トクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属の植物。地下茎を伸ばして旺盛に繁茂します。栄養茎をスギナ、春に出る胞子茎はツクシでお馴染みです。
スギナはどちらかと言えば湿気の多い土壌を好みますが、土手や芝生にも生え園芸・農業分野では難防除雑草。なぜスギナ対策が難しいかというと、地下茎から再生してしまうからです。さらに、根ごと抜きたいのに地上部分がもろく、簡単にちぎれてしまうため地下部分が残ってしまう特性を持ちます。
▼春に出る胞子茎「ツクシ」
芝刈り機でスギナ対策できるか
結論から言うとスギナを芝刈りしても再生してしまい退治できません。
芝生に混在したスギナは緑色同士で侵入初期に見逃しやすくいつの間にか範囲が広がってしまいます。手で1本1本抜けないので芝刈り機でやっつけたくなりますが除草剤で枯らさないと根絶できません。
スギナ対策には除草剤「MCPP液剤」が定番
ゴルフ場のグリーンなどではスギナ対策として除草剤を使います。定番は芝の農薬として登録されている除草剤「MCPP液剤」。
「MCPP液剤」の対象作物は日本芝、西洋芝(ブルーグラス)で、クローバーやスギナなど広葉雑草に良く効きます。MCPP液剤の使用方法は希釈して均一に散布します。
MCPPは散布液が主に雑草の茎葉部から吸収されると、地上部の生長点や根部へ移行します。植物のホルモンの働きをかく乱することで光合成能力低下を起こし、枯死させます。MCPPの効果は散布3日後あたりから表れおよそ2週間程度でスギナが枯死します。