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芝生のモグラ塚被害と駆除

芝生のモグラ塚

 

 

芝生が盛り上がり、黒い土の塊がいくつも点在する光景——それはモグラによる被害のサインです。せっかく丁寧に育てた芝生がモグラのトンネル掘りによってボコボコに荒らされてしまうのは、管理者にとって非常に頭の痛い問題です。本記事では、都内の公園で実際に確認したモグラによる芝生被害の様子をもとに、被害のメカニズム・応急処置・駆除グッズの選び方までをわかりやすく解説します。モグラを含む各種害獣・害虫の対策については、芝生の害虫対策、害虫駆除もあわせてご参照ください。

モグラは春夏秋冬を問わず一年中活動を続けます。そのため、高麗芝などの日本芝が休眠する秋冬の時期でも被害は続き、枯れた芝生の上にモグラ塚が目立ちやすくなります。被害を最小限に抑えるためにも、早めの対処が重要です。

目次

新宿御苑で確認:モグラのトンネルによる芝生の盛り上がりと陥没

下の写真は新宿御苑の芝生エリアで撮影したものです。地面が帯状に盛り上がり、割れ目がまだ崩れていないことから、掘削されたばかりの新しいトンネルであることが確認できます。この地下には、モグラが餌となるミミズなどを探して移動するためのトンネルが走っているはずです。

芝生のモグラ被害

モグラのトンネルは単なる直線ではなく、地下に複雑なネットワークを形成しています。トンネルが掘り進められると、その直上の土壌が持ち上げられ、芝生の根が地面から浮いた状態になります。根が浮けば水分や養分を吸収できなくなり、芝生は急速に弱っていきます。

一方、モグラが通過した後のトンネルは空洞のまま残されることがあります。その場合、上部の土が崩落して芝生が逆に凹んでしまうことも少なくありません。

芝生が凹んでいるモグラ被害

この「盛り上がり」と「陥没」が繰り返されることで、芝生の表面は大きく波打った状態になり、見た目の悪化だけでなく、芝刈り機が均一に刈れなくなるなどの管理上の問題も生じます。

モグラ塚とは何か:発生の仕組みと芝生への影響

トンネルを掘る際に生じる余剰土は、モグラによって地表に押し出されます。この土が盛り上がったものが「モグラ塚」です。緑の芝生の中に黒々とした土の塊が突出する様子は美観を大きく損なうだけでなく、その部分の芝が枯死する直接的な原因にもなります。

芝生のモグラ塚

モグラ塚の下では芝の根が押しつぶされ、土が盛り上がることで根が空気にさらされます。水はけも悪化し、乾燥しやすくなるため、放置すると塚の周辺の芝生も徐々に弱っていきます。

根本的な解決にはモグラ自体を駆除・追い払う必要がありますが、当面の応急処置としてはモグラ塚を足で踏みつけて平らに戻す方法が有効です。盛り上がったまま放置すると、乾燥や根の浮きによって芝の枯死が進むため、気づいた段階でできるだけ早く対処しましょう。

モグラ塚の補修

踏み直した後は、必要に応じて目土を入れて根の接地を補助し、水やりで定着を促すとより効果的です。特に夏場の乾燥期には、踏み戻しと同時に散水することで芝の回復を助けることができます。

明治神宮の芝生広場で見られるモグラ被害

明治神宮の芝生広場でも、点々と続くモグラ塚が確認されています。モグラは地表の状況——そこが芝生であるか、公園であるか——を一切意識せずに、ひたすら土中を掘り進みます。そのため、広大な芝生広場であっても容赦なく荒らされてしまいます。

芝生のモグラ塚

小規模なモグラ塚であれば、周囲の芝が匍匐茎(ランナー)を伸ばして自然に覆ってくれるケースもあります。しかし、大きなモグラ塚の跡地では芝が完全に消失した禿げエリアが生まれ、自然回復には長い時間がかかります。

さらに深刻なのは、モグラが一年中活動するという点です。高麗芝をはじめとする日本芝は秋冬に生育を停止しますが、この休眠期にモグラ塚が形成されると、春に向けての芽吹きが妨げられ、その部分の芝が再生しないまま翌シーズンを迎えることになります。

モグラ塚の後

秋冬の管理においても、定期的に芝生を見回ってモグラ塚の有無を確認し、早期に踏み直す習慣をつけることが大切です。

モグラ駆除グッズの種類と選び方

市販のモグラ対策グッズは大きく「忌避タイプ」と「捕獲タイプ」の2種類に分けられます。それぞれの特徴を理解したうえで、状況に合ったものを選びましょう。

忌避タイプ(超音波・振動・臭い)

モグラは振動や強い臭いに非常に敏感な動物です。この習性を利用して、地面に差し込む超音波発生器や風力で振動を起こす風車型グッズ、忌避剤などが販売されています。設置が簡単で即効性があるように見えますが、モグラが慣れてしまうと効果が薄れやすく、広い面積をカバーするには多数設置する必要があるという弱点があります。一時的な補助手段として活用するのが現実的です。

捕獲タイプ(トラップ)

より確実な駆除を目指すなら、トンネルに仕掛ける金属製のトラップが効果的です。モグラがトンネル内を移動した際の振動に反応し、バネとハサミ状のパーツで捕獲する仕組みです。超音波タイプと比べて実効性が高いとされていますが、トンネルの位置を正確に把握し、適切な場所に設置するためのスキルと経験が必要です。

捕獲前に必ず確認:鳥獣保護法について

モグラは鳥獣保護管理法の対象となる野生動物です。農林業目的での有害鳥獣駆除を除き、許可なく捕獲することは法律で禁じられています。個人がモグラを捕獲する場合は、環境省または各都道府県への申請・許可取得が必要です。グッズを購入する前に、必ず居住地の自治体に確認するようにしてください。

都内公園のモグラ事情

「都市部にモグラがいるの?」と驚かれる方も多いかもしれませんが、東京都内の大規模公園ではモグラは決して珍しい存在ではありません。緑地が広く確保され、ミミズなどの土中生物が豊富に生息する環境はモグラにとって格好の生息地となります。

皇居・新宿御苑・代々木公園・明治神宮・小金井公園・砧公園など、都内を代表する緑地公園のあちこちでモグラ塚が確認されています。広大な芝生広場を持つこれらの公園では、管理者が定期的に被害をチェックし、修復作業を行っています。

実際の目撃・被害報告の例として、以下もご参照ください:

モグラによる芝生被害は、個人宅の庭から公共の公園まで幅広く発生します。被害を最小限に抑えるためには、早期発見・早期対処が基本です。定期的な見回りを習慣にしながら、状況に応じて適切な対策グッズの活用も検討してみてください。

 

 

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著者

「芝生の手入れ.com」のほぼ全ての記事を書いています。都内在住のブロガー/エディター。好きな芝はケンタッキーブルーグラス。育てている芝はコウライシバ・ノシバ、西洋芝のバミューダグラス・JターフⅡ。

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