ゴールデンウィークを迎える5月は、一年のなかで芝生の管理作業がいちばん充実している季節です。高麗芝(コウライシバ)は4月に芽吹いた新芽が一面の緑へと成長し、西洋芝は春の最盛期を謳歌します。まとまった休みを活かした芝張りや、本格化する芝刈り・施肥・除草など、やるべきことは盛りだくさん。この記事では、日本芝(コウライシバ)と西洋芝それぞれの5月の手入れを、時期・作業内容・ポイントとともに詳しく解説します。
土地の気候によって芝生の管理方法は異なります。この記事では暖地型芝草の代表である高麗芝(コウライシバ)と寒地型芝草の代表である西洋芝を取り上げ、関東以西のエリアを想定して説明します。
5月の気候と芝生の生育状況
関東(東京)では5月の平均気温が約20℃に達します。4月に芽吹いたコウライシバは徐々に緑の密度を増し、ゴールデンウィーク頃には遠目に緑が広がり始めます。場所によっては穂が出ることもあります。一方、ノシバも新芽や穂が出ますが、まだ枯れている面積の方が広い状態です。
寒地型芝草の西洋芝は春の生育最盛期を迎え、真緑の絨毯が広がります。オーバーシーディング(夏芝の上に冬芝を播いた場合)をしている場合は、5〜6月にかけて冬芝から夏芝へのトランジション(切り替え)を行う時期です。6月に梅雨入りする前に、余裕を持って作業計画を立てておきましょう。
| 芝草の種類 | 5月の生育状態 | 主な作業 |
|---|---|---|
| コウライシバ(暖地型・夏芝) | 芽吹きが進み一面緑に。穂が出ることもある | 芝張り・芝刈り・施肥・除草 |
| ノシバ(暖地型・夏芝) | 新芽・穂が出るが、まだ枯れ面積が多い | 芝張り・除草・施肥 |
| 西洋芝(寒地型・冬芝) | 春の最盛期。真緑で密な状態 | 芝刈り(週1回)・施肥 |
5月は芝生の種まきに適した時期か
5月は夏芝・冬芝ともに種まきの適期です。関東以西では平均気温が20℃以上になるため、暖地型西洋芝(夏芝)・寒地型西洋芝(冬芝)いずれも発芽適温に達します。
寒地型西洋芝は夏枯れするリスクがあります。5月の種まきよりも、気候が安定した秋まきの方が定着しやすく、おすすめです。



5月のコウライシバ(暖地型芝草・夏芝)の手入れ
コウライシバは5月から本格的な生育シーズンに入ります。ゴールデンウィークを活用してまとめて作業できるのが5月の大きなメリット。各作業のポイントを以下で確認しましょう。
芝生を植える(芝張り)
ゴールデンウィークはまとまった作業時間を確保しやすく、芝張りの絶好のタイミングです。6月の梅雨入り前に植えてしまえば、雨が水やりを助けてくれるため管理が楽になります。切り芝は気温が上がると蒸れて傷みやすいため、入手次第できるだけ早く植え付けましょう。



芝生の張替え・補修
3〜4月に張替えや補修が済んでいない場合も、5月は十分に適期です。傷んだ箇所や薄くなった部分は早めに手を入れておくと、夏の生育シーズンに向けて芝生が整います。



芝刈り
5月からコウライシバの芝刈りが本格的にスタートします。月2回(2週に1回程度)を目安に定期的に刈り込みましょう。芝刈りを続けることで芝が密になり、雑草の侵入を防ぐ効果も期待できます。
草取り・除草
芝の密度がまだ低い5月初旬は芝生に雑草が侵入しやすい時期です。見つけ次第こまめに除草しましょう。
除草剤には大きく2種類あります。すでに生えている雑草を枯らす「茎葉処理剤」と、雑草が生える前に散布して生長を阻害する「土壌処理剤」です。土壌処理剤は数ヶ月効果が持続するタイプが多く、雑草を長期間抑制できるためコストパフォーマンスに優れています。
土壌処理剤で雑草を予防しつつ、出てきた広葉雑草には選択性の茎葉処理剤で個別対処する、という組み合わせが最も効果的です。



水やり
芝張り・張替え・補修を行った直後は、根が活着するまでの間、土が乾燥しないよう適度に水やりを続けます。すでに定着している芝生は、気温がそれほど高くない5月はさほど神経質にならなくても大丈夫です。
肥料(施肥)
化成肥料を20g/m²を目安に施し、施肥後は必ず水やりをして肥料を土へ浸透させます。芝の密度を高めることで雑草が入り込む隙間を減らせます。施肥で芝の生育を促し、密な芝生を育てることが雑草対策にも直結します。
病害虫への対処
5月はさび病が発生しやすい時期です。また、黒い虫(ケバエの仲間)が春に大量発生して驚かされることがありますが、基本的には芝生に大きなダメージを与えるものではありません。変色や異常を発見した場合は早めに対処しましょう。



- 芝張り・張替え・補修(ゴールデンウィーク中に)
- 芝刈り(月2回・2週に1回ペース)
- 除草(土壌処理剤+茎葉処理剤の組み合わせが効果的)
- 施肥(化成肥料20g/m²)+水やり
- 病害虫の確認(さび病・ケバエ等)
5月の西洋芝(寒地型芝草・冬芝)の手入れ
西洋芝にとって5月は一年で最も旺盛に育つシーズンです。この時期の手入れをしっかり行うことで、夏の暑さを乗り越えるための基盤が整います。
芝刈り
西洋芝は生育が旺盛なため、週1回程度の芝刈りが必要になります。オーバーシーディングをしている場合は、低刈りを行うことで夏芝(コウライシバなど)への転換を促しましょう。低刈りによって冬芝の勢力を弱め、温度上昇とともに夏芝が優勢になるよう管理します。
草取り・除草
西洋芝の最盛期は芝が高密度で生育しているため、雑草が入り込む余地がほとんどありません。この時期は特別な除草作業は不要です。
肥料(施肥)
化成肥料を30g/m²を目安に施し、施肥後は必ず水やりをします。肥料が偏って散布されると芝の色に濃淡が出てしまいますが、施肥後にしっかり水やりをすることで均一に浸透し、色ムラを防げます。



病害虫への対処
5月は西洋芝の病害虫も増え始めますが、芝自体の生育が最も旺盛な時期なので、少々のダメージは自然回復します。特別な薬剤散布は基本的に不要ですが、不定形にはげたパッチ状の症状が現れた場合は病害の可能性があります。美観を重視する場所でなければ様子を見てもよいでしょう。
- 芝刈り(週1回ペース)
- オーバーシーディングしている場合は低刈りでトランジションを促進
- 施肥(化成肥料30g/m²)+水やり
- パッチ状の異常が見られたら病害を疑い観察を継続
コウライシバと西洋芝の5月の作業を比較
| 作業項目 | コウライシバ(夏芝) | 西洋芝(冬芝) |
|---|---|---|
| 芝張り・補修 | 最適期(GW推奨) | 不要(既存の芝が最盛期) |
| 芝刈り頻度 | 月2回(2週に1回) | 週1回 |
| 除草 | 必要(密度が低いうちは特に) | 不要(芝が密で侵入困難) |
| 施肥量 | 化成肥料20g/m² | 化成肥料30g/m² |
| 水やり | 芝張り後は必須 | 施肥後の水やりで十分 |
| 病害虫対策 | さび病・ケバエに注意 | 基本は対処不要 |
5月の前後・4月と6月の芝生の手入れ
5月の管理をより効果的にするために、前後の月の状況も把握しておきましょう。4月はコウライシバが一斉に芽吹き、約1ヶ月かけて全面緑に変わっていく時期です。西洋芝は春の生育最盛期へ向けて勢いを増します。
6月に入るとコウライシバは芝刈りで密度を高めていく時期になります。一方、西洋芝は梅雨の高温多湿と夏の暑さに向かって生育が次第に衰え始めます。梅雨前の5月中に必要な作業を済ませておくことが、6月以降の管理を楽にする鍵です。






5月はコウライシバ・西洋芝ともに積極的な管理が必要な重要な月です。ゴールデンウィークを活用して芝張り・補修を終わらせ、芝刈り・施肥・除草のサイクルを確立させましょう。6月の梅雨入り前に作業を前倒しにすることで、夏の芝生を健やかに保てます。
よくある質問(FAQ)
- 5月はコウライシバの芝張りに適していますか?
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はい、5月はコウライシバの芝張りに最適な時期のひとつです。特にゴールデンウィーク期間中はまとまった作業時間を確保しやすく、6月の梅雨入り前に植えることで根の活着が促進されます。切り芝は入手後できるだけ早く植え付けましょう。
- 5月の芝刈りはどのくらいの頻度が必要ですか?
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コウライシバは月2回(約2週に1回)が目安です。西洋芝は生育旺盛なため週1回程度の芝刈りが必要になります。オーバーシーディングしている場合は低刈りを行い、夏芝への切り替えを促します。
- 5月に芝生に肥料を与えるとき注意点はありますか?
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施肥量はコウライシバで20g/m²、西洋芝で30g/m²が目安です。肥料が偏ると芝の色にムラが出るため、均一に散布し施肥後は必ず水やりをして土に浸透させましょう。肥料で芝の密度を高めると、雑草の侵入を防ぐ効果も期待できます。
- 5月の芝生に雑草が多い場合、除草剤はどれを使えばよいですか?
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すでに生えている雑草には「茎葉処理剤」を、今後の雑草発生を予防するには「土壌処理剤」を使用します。土壌処理剤は数ヶ月効果が持続するため、先に土壌処理剤で予防し、出てきた広葉雑草には選択性茎葉処理剤で個別対処するという組み合わせが効果的です。
- オーバーシーディングとは何ですか?また5月はどう対処しますか?
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オーバーシーディングとは、夏芝(コウライシバ等)の上に冬芝(西洋芝等)の種を播いて年間を通じて緑を維持する管理方法です。5〜6月は気温上昇に伴い冬芝から夏芝へ戻るトランジションの時期。西洋芝を低刈りして冬芝の勢力を弱めると、温度とともに夏芝が優勢になります。








