会津若松市の鶴ヶ城(会津若松城)では、元日に天守閣を訪れた人へ無料配布される縁起物「飯べら」がある。その飯べらを収める「飯べら袋」を、会津大短期大学部の学生がデザインした。学生たちは鶴ヶ城本丸の芝生アートを手がけたメンバーで、地域行事とのつながりが深い。
鶴ヶ城(会津若松城)の縁起物「飯べら」とは
「飯べら」は、会津若松市の鶴ヶ城で元日に天守閣へ登った人に無料で配られる縁起物だ。水木を削って作ったしゃもじで、毎年5000枚が用意される。焼印を押す様子は地元の風物詩として、正月のニュースでもよく紹介される。
「福をめしとる」「敵をめしとる」という語呂合わせから、家内安全や無病息災を願う品として親しまれてきた。しゃもじという形自体が、飯を「めしとる」道具であることに由来している。
2018年は戊辰戦争から150年の節目にあたる。これを記念し、飯べらを入れる袋には特別デザインのものが用意された。デザインを手がけたのは、会津絵ろうそくまつりの地上絵や鶴ヶ城本丸の芝生アートを通じて地域行事に関わってきた、会津大短期大学部産業情報学科デザイン情報コースの学生たちだ。特別バージョン飯べら袋 鶴ケ城・縁起物、会津大短大部生デザイン:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
鶴ヶ城本丸を舞台にした芝生アートの制作
鶴ヶ城の本丸は、広い芝生と、それを見下ろせる天守閣がセットになっている。地形を生かした芝生アートの舞台として、これほど条件のそろった場所は少ないだろう。この企画は戊辰150年に向け、2017年夏に立ち上がった。
1532平方メートルという広大な芝生に、白虎隊士の絵と「AIZU BOSHIN 150 2018」の文字を描いた。制作にあたっては、防虫シートを使って芝生の刈り高に高低差をつける手法が採用された。ミステリーサークルのように芝生の伸び方を調整して図柄を浮かび上がらせる技法だが、防虫シートを用いた例は珍しい。
この芝生アートを担当したのは、会津大短期大学部産業情報学科デザイン情報コース、高橋延昌准教授のゼミである。
戊辰150周年記念として、会津若松城(鶴ヶ城)に幅30メートルの巨大な芝生アートを完成!天守閣に登ると巨大な少年剣士の姿を見ることが出来ます。ちなみに、撮影は天気の良い午前中がお勧め! #鶴ヶ城 #会津戊辰150周年 #芝生アート pic.twitter.com/9GeClEFhFc
— たかはしさん (@takahasino71) 2017年7月14日
天守閣から見下ろすと、少年剣士の姿がはっきりと浮かび上がる。撮影のタイミングは、日差しが強くなる前の午前中が向いているという。芝生の高低差で描かれた図柄は、光の角度によって見え方が変わるためだ。
元日の飯べら配布と、戊辰150年を記念した芝生アート。どちらも会津大短期大学部の学生たちが関わり、地域の歴史を今に伝える取り組みとして続いている。







