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【10月】プランターに西洋芝(バミューダグラス)を植えバルコニーで育てる【DAY1】

 

屋内で冬でも芝生チャレンジではノシバ(日本芝)をプランターに植えてバルコニーで育てる試みをスタートしましたが、今回は比較対象として夏芝(暖地性芝草)の西洋芝である「バミューダグラス」を同じバルコニーで育ててみることにしました。このプロジェクトを「バルコニーで芝生プロジェクト」と名付けます。芝生の種まきの一般論はこちらでご確認いただけます。洗濯物を干すだけだったバルコニーが、芝生の緑で彩られたら――そんな期待を胸に、実験開始です。

目次

前回の振り返り:屋内育成で常緑を目指す試み

通常、夏芝(暖地型芝草)は冬になると地上部が枯れてしまいます。そこで「屋内で育て続ければオーバーシードなしで一年中常緑を維持できるのではないか」という仮説を検証する試みを始めました。詳しくは屋内なら冬でも芝生が枯れないのでは?!【DAY0】をご参照ください。

暖地型芝草の種まきは本来5〜6月または初秋が適期とされています。ただし、予想より早く気温が下がった場合は発芽率が低下するリスクもあります。また、屋外環境と屋内環境の育ち方をしっかり比較するため、ノシバだけでなくもう一種類の芝草を育てることにしました。それが今回のバミューダグラスです。

西洋芝でも夏芝(暖地性芝草)な「バミューダグラス」とは

「日本芝=夏芝、西洋芝=冬芝」という先入観を持っている方も多いかもしれません。しかし芝生の種類と特徴 でも触れたように、西洋芝の中にも夏芝(暖地性芝草)に分類されるものがあり、バミューダグラスはその代表格です。西洋芝ならではのメリット、すなわち「種から育てられること」「葉が細く柔らかいこと」を持ちながら、夏の暑さにも強いという非常に優れた特性を兼ね備えています。

バミューダグラスの基本特性

バミューダグラスがどのような芝草なのか、基本的な情報を整理しておきましょう。

分類
暖地型芝草・西洋芝・夏芝
適した地域
関東以西の本州
主な用途
国立競技場をはじめとするスポーツ競技場、公園など

バミューダグラスは世界の暖地で最もひろく利用されている芝草のひとつです。耐暑性・耐旱性はもちろん、踏圧や擦り切れ圧にも非常に強いという特徴があります。暖地型芝草でありながら西洋芝の葉の繊細さ・柔らかさを兼ね備え、ランナー(匍匐茎)の発達が旺盛で成長スピードも速い点が大きな魅力です。その改良種であるティフトンはさらに葉が細く、刈り込みや踏圧からの回復力が一段と優れています。

今回選んだ品種「リビエラ」について

国立競技場では夏芝「バミューダグラス」の品種「ティフトン419」をベースにしつつ、冬になると冬芝の「ペレニアルライグラス」をオーバーシーディングして一年中緑を保つ管理が行われています。できれば「ティフトン419」を育ててみたかったのですが、タキイ種苗での取り扱いがなかったため、「芝質はティフトンに匹敵!」と謳われている「リビエラ」を選びました。

以下に、ティフトン419とリビエラの特徴を比較してまとめます。

項目 ティフトン419 リビエラ
葉色・葉幅 濃緑色・高麗芝よりきめ細かく柔らかい 濃緑色・ティフトン419とほぼ同じ葉幅
繁殖方法 種子なし(苗・切り芝で流通) 種子から育てられる
コスト やや高い 安い
耐寒性 標準 ティフトン419より強い
回復力 芝草中でも最高クラス ティフトン419より強いとされる
養分要求度 高い 同程度

つまりリビエラは、ティフトン419と同等またはそれを上回る特性を持ちながら、種子から育てられるためコストが大幅に抑えられるという、家庭向け芝生としては非常にコストパフォーマンスに優れた品種です。今回はタキイネットで購入しました。単位が「袋」で価格が異なる商品が複数ありましたが、ガーデニング用の手のひらサイズではなく、その数倍の量が入った1,080円の商品を選択しました。

プランターで芝生を育てるために準備したもの

芝生を健康に育てるためには、10〜15cmの深さがある排水性の良い土壌が必要です。今回準備したのは「プランター」「底石」「床土」「目土」「芝生の種(リビエラ)」の5点です。それぞれの選定理由も含めて紹介します。

プランター:排水コントロールできるバルコニー向け仕様

土の深さが10〜15cm確保できれば、容器の形状にはそれほど制約はありません。今回は売れ筋のアイリスオーヤマのプランターを選びました。バルコニー設置を前提としているため、一般的な大型プランターで問題ありません。複数サイズが展開されているので、将来的に買い足しやすいのも魅力です。

底の穴は1カ所で、キャップが付属しているので排水量を調節できます。バルコニーでは土や水が外に流出して汚れることを防ぎたいので、排水箇所をコントロールできる仕様はむしろ好都合です。当面は根が底まで届かないと想定しているため、排水能力が限定的であっても問題ないと判断しました。

底石:ネット入りで再利用できる優れもの

鉢底石は排水性と通気性を高め、根腐れを防ぐために欠かせません。今回はAmazonで見つけた「自然応用科学 ネット入り 鉢底に入れる石」を購入しました。ネットに石が入っているため、植え替えや鉢の清掃のときに底石を回収しやすく、繰り返し使えるというアイデアが気に入りました。

実際に使ってみると、10袋入りのセットでしたが2個で1つのプランターには十分でした。底に敷くだけで通気性・排水性がしっかり確保されます。

床土:国立競技場向けに開発された「エコクレイ 芝の床土」

芝生の床土には、畑の土や腐葉土が一般的に使われます。ホームセンターで手軽に購入できる園芸用の土でも問題ありませんが、今回は「国立競技場向けに開発された」と謳われている「エコクレイ 芝の床土」という商品を見つけ、即決しました。サッカー観戦を愛する身として、国立競技場というブランドには抗えません。

この床土は透水性・通気性を重視して設計されており、芝生が好む弱酸性という性質も持っています。粒度はやや粗めの印象ですが、それが通気性の高さにつながっているのだと納得しました。

目土:竹由来の自然分解素材で水分を保持

「目土」と「目砂」のどちらを使うべきか、選定にはかなり悩みました。どちらも種や苗を保護し、水分を保持する機能は同じです。ただ、目砂は繰り返し追加していくうちに砂の割合が土壌内でどんどん増えてしまうのではという懸念がありました。そこで、自然に分解されて土壌に馴染んでいく「目土」を選ぶことにしました。

選んだのは孟宗竹を原料とした芝生用の目土です。種まき後に上からかけることで、発芽するまでの間、土壌の水分を保持してくれる役割を果たします。

プランターへのバミューダグラス種まき手順

いよいよ実際の種まき作業です。工程ごとに順を追って解説します。

ステップ1:底石を敷く

まずプランターの底にネット入り底石を2個敷きます。10袋セットで購入しましたが2個で十分でした。この層が通気性と排水性の土台になります。

芝生用プランターと底石

ステップ2:床土を入れる

底石の上に「エコクレイ 芝の床土」を入れます。透水性・通気性を考慮して設計された芝生専用の床土で、粒度がやや粗めなのが特徴です。この粗さが通気性向上に寄与しているのだと実感できます。

芝生用プランターと床土

ステップ3:床土を鎮圧して水平にならす

床土を入れただけでは表面が凸凹になってしまいます。手や板などを使って軽く押さえ(鎮圧し)、できるだけ均一な水平面を作ります。種をまいたときに偏りが出ないよう、この工程は丁寧に行いましょう。

芝生用プランターと床土

ステップ4:バミューダグラス「リビエラ」の種をまく

タキイネットで購入したバミューダグラス「リビエラ」の種子です。100gで約3坪(10m²)相当、発芽率80%という数値は芝草の種子としては非常に高い水準です。紫色の小さな種を、互いに重なり合うくらいの密度を目安にまんべんなく散布しました(撮影し忘れたため画像はありません)。

タキイ種苗:バミューダグラス リビエラの種子

ステップ5:目土をかけて仕上げ

まいた種の上から目土をかけます。種が見えなくなる程度にまんべんなく覆い、表面を軽くならします。最後にしっかり水やりをして、種まき作業は完了です。発芽までの間、この目土が土壌の水分を保ちながら種を守ってくれます。

芝生用プランターにバミューダグラスの種子をまいた所

まとめ:バルコニーでバミューダグラス(リビエラ)の栽培をスタート

今回はプランターに西洋芝の夏芝「バミューダグラス(品種:リビエラ)」の種をまきました。種まきを行ったのは2017年10月1日。バミューダグラスは通常10〜12日で発芽するとされているため、10月中旬ごろには芽吹きが確認できるはずです。

このプロジェクトで特に検証したいポイントは次の3点です。

  • 10月という時期に種をまいても、しっかり発芽するか
  • 屋内管理のノシバと比較して、冬越しの様子はどう異なるか
  • バルコニーという限られたスペースでも芝生の景観を楽しめるか

冬が来る前に芝刈りができるほど旺盛に育ってくれることを期待しながら、引き続き観察を続けます。次回は数日後の変化の様子をお届けする予定です。

 

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著者

「芝生の手入れ.com」のほぼ全ての記事を書いています。都内在住のブロガー/エディター。好きな芝はケンタッキーブルーグラス。育てている芝はコウライシバ・ノシバ、西洋芝のバミューダグラス・JターフⅡ。

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