上野公園(上野恩賜公園)には、自由に入って遊べる広い芝生広場はほとんどありません。桜の下は花見の人出で踏み固められて土が出ており、手入れの行き届いた芝生は柵で囲まれています。ピクニックでシートを広げるなら、噴水広場から東京藝大方面にかけての木陰が候補です。芝生で子どもを遊ばせたいなら、秋葉原・浅草橋の和泉公園も選択肢になります。現地を取材した様子をまとめました。
- 上野公園には自由に入れる広い芝生広場はほぼない(2017年の取材時)。花見エリアは土が出ている
- シートを広げるなら噴水広場から東京藝大方面の木陰。夏は日差しを避けて過ごしやすい
- 噴水広場(竹の台広場)はイベント会場になる日もあるため、出かける前に公式のイベント情報を確認
- 芝生で遊ばせたいなら、秋葉原駅から徒歩約4分の和泉公園(芝生広場、遊具、夏季のこどもの池)
上野周辺の芝生・ピクニックスポット(早見表)
| 公園 | 最寄り駅 | 芝生の状態(取材時) | 子ども向け |
|---|---|---|---|
| 上野公園 | 上野駅、京成上野駅など | 広い芝生広場はほぼない。噴水広場付近の木陰でシートを広げられる | 動物園、博物館、美術館が近い |
| 和泉公園 | 秋葉原駅から徒歩約4分、都営浅草橋駅から徒歩約7分 | メインの広場が芝生(夏芝と冬芝の混合) | 複合遊具、ブランコ、砂場、こどもの池(夏季・未就学児) |
| 浜町公園 | 浜町駅、人形町駅 | 芝生広場の大半が裸地化 | 遊具のある子どもの遊び場 |
都内でほかに芝生広場のある公園を探しているなら、新宿御苑や代々木公園などをまとめた次の記事も参考にしてください。



ここからは、上野公園・和泉公園・浜町公園それぞれの芝生の状態、アクセス、子ども向け設備を詳しく紹介します。
上野公園の芝生は花見で踏み固められている
上野公園の芝生について問い合わせをいただき、2017年に現地を確認しました。都内を代表する花見の名所ですが、利用者が多いため地面が踏み固められ、黒土が出ている場所が目立ちます。「芝生広場」と呼べる場所はほとんどありませんでした。
東京国立博物館や東京藝大に近い噴水広場の周辺には、ピクニックのシートを広げられる木陰があります。広い芝生で子どもを遊ばせたいなら、後で紹介する秋葉原の和泉公園が候補です。
上野公園の概要
正式名称は上野恩賜公園で、台東区にある都立公園です。もとは寛永寺の境内で、戊辰戦争のときには彰義隊と新政府軍が戦う上野戦争の舞台となり、多くの伽藍が焼失しました。明治維新後に官有地となり、1924年(大正13年)に東京市へ下賜されたことから「恩賜」の名が付いています。不忍池、恩賜上野動物園、西郷隆盛像など、観光名所も多くあります。
- 開園時間:午前5時〜午後11時(時間外は立入禁止)
- 入園料:無料(動物園・美術館などの施設は別料金)
上野公園のアクセス(行き方)
JR・東京メトロ銀座線・日比谷線の上野駅から徒歩2分、京成線の京成上野駅から徒歩1分です(上野恩賜公園 公式ホームページ)。
上野公園の芝生の状態
取材時、上野公園の桜があるエリアは、黒土が出た土手のようになっていました。芝は強く踏まれ続けると傷み、回復が追いつきません。踏み固められて水はけや通気が悪くなった土も、芝の生育には向きません。
きれいな芝生が見られたのは、スターバックス上野恩賜公園店の周辺ですが、柵で囲まれていて立ち入りはできませんでした。レジャーシートを広げられるのは、噴水広場から藝大方面にかけての林です。



上の写真は上野公園の噴水広場です。下は噴水広場から藝大方面にかけての林で、晩秋は落ち葉が広がり、夏は木陰にレジャーシートを広げて涼めます。



噴水広場(竹の台広場)は、グルメフェスやアート展示などのイベント会場にもなります。イベントがある日は混み合うため、出かける前に上野恩賜公園のイベント案内を確認しておきましょう。
秋葉原・和泉公園の芝生広場は都心の穴場
秋葉原といえば電気街のイメージが強いですが、昭和通りを渡って浅草橋方面に足を伸ばすと、住宅地が広がっています。JR秋葉原駅から徒歩約4分の和泉公園は、芝生広場に遊具、夏季のこどもの池までそろった公園です。
和泉公園の概要とアクセス
和泉公園は千代田区神田和泉町にある区立公園(面積約4,600㎡)で、三井記念病院の高層ビルが目印です。千代田区によると、アクセスはJR秋葉原駅から徒歩約4分、都営浅草橋駅から徒歩約7分です。
千代田区では、隣接する和泉小学校・いずみこども園などの建て替えに合わせて、公園の位置を入れ替えて一体的に整備する検討が進んでいます(2025年11月時点)。工事の時期によっては広場の様子が変わる可能性があるため、出かける前に千代田区の案内を確認してください。
和泉公園の芝生の季節変化(2017〜2018年の記録)
最初に取材したのは2017年12月初旬です。メインの広場が芝生になっており、都心でこれだけ遮るもののない広い空間は貴重だと感じました。ところどころ地肌が見える場所はあるものの、芝生の雑草も少なく、全体に良い状態でした。桜の木が少なく、花見で踏み荒らされにくいことも良い方向に働いているのでしょう。



12月にもかかわらず緑が残っていたので近くで見てみると、ランナー(地表をはう茎)を出して広がる夏芝に、冬も緑を保つ冬芝(寒地型の西洋芝)が混じっていました。



葉の折れ具合を見るとわかるように、西洋芝は日本芝よりも葉がやわらかいのが特徴です。



2018年3月26日、東京の桜がほぼ満開になったころに再訪しました。12月と比べると、緑の面積がはっきり増えています。



まばらな部分を近くで見ると、緑色の冬芝はランナーを出さない種類で、ランナーを出す夏芝のほうはまだ枯れた色のままでした。夏芝は4月から5月にかけて芽を出し、しだいに全面を覆っていきます。



桜の花と芝生を背景に、記念撮影にも良い場所です。



2018年4月26日、ゴールデンウィーク前の和泉公園では、広場の8割ほどが濃い緑になっていました。



写真の右側で緑色が濃く見えるのが冬芝、背が低く地面をはうように広がっているのが夏芝です。両者の違いがよく出ています。



和泉公園の子ども向け設備
千代田区の公園紹介によると、和泉公園にはトンネルネットが特徴の複合遊具、スプリング遊具、ブランコ、砂場のほか、大人向けの健康器具、ベンチ、トイレ・多機能トイレがあります。遊具のある一角は木陰になっているため、冬は寒く感じるかもしれません。



夏季には、小学校入学前の子どもを対象に「こどもの池」(じゃぶじゃぶ池)が開放されます。開放期間と時間は毎年変わるため、千代田区のこどもの池の案内で確認してください。プールにはまだ早いけれど水遊びをさせたい、という家庭に便利です。



アーツ千代田3331の芝生広場(閉館)



秋葉原エリアには、旧練成中学校の校舎を活用したアート施設「アーツ千代田3331」があり、取材当時は建物手前の広場や旧校庭の芝生を見学しました。アーツ千代田3331は2023年3月に閉館しており、現在は芝生スポットとして訪れることはできません。



取材時の記録として残しておくと、旧校庭の広場は西洋芝でしたが、冬芝の緑が少なく、状態はあまり良くありませんでした。日陰も少なく、子どもを遊ばせる場所としては向いていないというのが当時の印象です。



人形町・浜町公園の芝生広場
人形町の隅田川沿いにある浜町公園は、中央区の区立公園で最も広い公園です(面積約47,000㎡)。関東大震災のあとの帝都復興事業で、隅田公園・錦糸公園とともに整備された「震災復興公園」の一つです。江戸時代には熊本藩細川家の下屋敷があった場所で、加藤清正を祀る清正公寺が今も園内にあります。



浜町公園の正面は、案内図では「芝生広場」という位置づけです。



ただ、取材時には花見などで強く踏まれているためか、ほぼ裸地化しており、芝生が残っているのは一部だけでした。



裸地化した中でコウライシバ(高麗芝)を探してみると、いくつか見つけることができました。



浜町公園の子ども向け設備
中央区の紹介によると、浜町公園には総合スポーツセンター、浜町運動場、噴水、池、デイキャンプ場、公衆トイレなどがあり、公園の南側には子どもたちが遊べる遊び場があります。遊具の内容は変わることがあるため、詳しくは中央区の公園紹介で確認してください。











