芝生の肥料は、芝がよく伸びる時期に少しずつ与えるのが基本です。高麗芝などの日本芝は4〜8月、西洋芝は春と秋が施肥の時期で、成分が「8-8-8」の一般的な化成肥料でも代用できます。与える量の目安と時期、まき方のコツをまとめました。
- 施肥の時期は、高麗芝など日本芝は4〜8月(芽吹いてから)。9月以降は基本的に不要
- 西洋芝は春と秋。暑い地域の真夏は控えめにする
- 8-8-8の化成肥料で代用できる。量は1㎡あたり10〜30gを月1回が目安(製品の表示を優先)
- まいたあとはたっぷり水をやり、肥料焼けと色ムラを防ぐ
- 肥料がなくても枯れはしないが、色が薄く、密度が上がりにくい
芝の種類別・肥料の時期と量(早見表)
| 芝の種類 | 施肥の時期 | 控える時期 | 8-8-8の量の目安(月1回) |
|---|---|---|---|
| 高麗芝などの日本芝 | 4〜8月 | 9月以降〜冬 | 10〜30g/㎡ |
| 西洋芝(ケンタッキーブルーグラスなど) | 春と秋 | 暑い地域の真夏 | 寒冷地の春は10〜20g/㎡、暖地の春は20〜30g/㎡ |
西洋芝の量は、KINCHO園芸の育て方ガイドの目安(8-8-8の緩効性肥料の場合)です。肥料によって成分量が違うため、使う肥料の表示量を優先してください。
ここからは、芝生に肥料が必要な理由、肥料のタイプ別の選び方、失敗しないまき方を詳しく解説します。
芝生に肥料が必要な理由
園芸植物と比べると、芝生は肥料がいらないと思われがちです。実際、公園や法面の緑化のために植えた芝生なら、手をかけない管理でも枯れずに広がっていきます。しかし、密で緑の濃い芝生を目指すなら話は別です。西洋芝を育てる場合も同じで、生長の速さに見合った栄養が欠かせません。
芝生を密にするには、こまめに芝刈りをして、株分かれ(分げつ)やランナー(地表をはう茎)による横方向の生長を促します。刈り込みで葉を失った芝は、再生するために栄養を使います。刈り込みと栄養補給を繰り返すことで、少しずつ株が密になっていくという仕組みです。西洋芝は日本芝より生長が早いぶん、栄養の消耗も早く、施肥がより大切になります。
施肥の時期を外さない・均一にまくコツ
時期と量の目安は、上の早見表のとおりです。芝生の勢いが落ちる時期に肥料を与えると、芝より雑草の生長を助けてしまいやすくなります。日本芝なら秋口以降、西洋芝なら真夏の施肥は控えましょう。
量と時期が決まったら、次はまき方です。一部に肥料が偏ると、そこだけ色や生長の速さが変わり、まだら模様の色ムラが出やすくなります。手でまく場合は、決めた量を一度に狭い範囲へ落とさず、何回かに分けて全体に行き渡らせるのがコツです。
肥料が偏って多くかかった部分は色が濃くなり、少なかった部分は薄いまま残ります。偏りは、まき終えたあとに見た目でわかることが多いので、施肥後に一度全体を見渡し、まいた量が多そうな場所には多めに水をかけて、肥料を薄めておくとよいでしょう。
化成肥料とは
化成肥料は、肥料の3要素である窒素・リン酸・カリのうち2つ以上を含み、化学的な工程を経て作られた肥料です。成分は「窒素-リン酸-カリ」の順に数字で表示され、たとえば「8-8-8」なら窒素8%・リン酸8%・カリ8%を含みます。粒状で扱いやすく、広い面積にもまきやすいのが特長です。
芝生用肥料のタイプ別の選び方
芝生に使える肥料は、粒状の化成肥料、水で薄めて使う液体肥料、肥料成分と土壌改良材を組み合わせた資材の3タイプに大きく分かれます。どれを選ぶかは、芝生の状態や求める効果によって変わります。代表的な特徴を、実際に売られている製品を例に見ていきます。
8-8-8の化成肥料
芝生専用と書かれた肥料でなくても、成分表示が「8-8-8」前後の一般的な園芸用化成肥料で代用できます。ホームセンターで手に入る汎用品で十分です。窒素・リン酸・カリの量がはっきりしているので、1㎡あたりの量を決めやすいのも利点です。
8-8-8の化成肥料は、ホームセンターや園芸店で多くのメーカーから売られています。袋の「窒素-リン酸-カリ」の表示を確認し、芝生の面積に合った容量を選びましょう(Amazonで8-8-8の化成肥料を探す)。
すぐに効かせたいときの液体肥料「メネデール 芝肥料 原液」
メネデールの芝肥料は、芝生やグランドカバー、コケなどの下草類向けの液体肥料です。成分は窒素7・リン酸5・カリ5に鉄などの微量要素を加えたもので、窒素と鉄を多めにして葉色を良くするねらいがあります。原液タイプなので、水で薄めてじょうろなどでまきます(薄める倍率と量は製品の表示に従ってください)。
液体肥料は、粒状の化成肥料より早く吸収されて効き始めるのが特長で、生長が止まり気味の芝生の追肥にも向いています。一方で効き目が続く期間は短いため、粒状肥料と組み合わせて使うのが一般的です(Amazonでメネデール 芝肥料を探す)。
土壌改良も同時に行える資材
肥料成分と土壌改良材を組み合わせた資材もあります。たとえば自然応用科学の「芝生が!まくだけで甦る」は、メーカーの説明では、有用微生物が古い根などを分解して土の水はけを良くし、苦土(マグネシウム)とリン酸が芝の生長を助けるという資材で、芝生の上に1〜2mmほど薄くまいて水をやって使います。年数がたって勢いが落ちてきた芝生や、サッチがたまって水はけが悪くなった芝生に向いています(Amazonで「芝生が!まくだけで甦る」を探す)。
失敗しない施肥の進め方
肥料の種類と時期がわかったら、実際にまいてみましょう。手順はシンプルですが、順番を守るだけで色ムラや肥料焼けを減らせます。
葉が短いほうが、肥料が株元まで届きやすくなります。施肥の前日か当日に芝刈りを済ませておきましょう。
使う肥料の表示量(8-8-8なら1㎡あたり10〜30gが目安)を守り、狭い範囲に集中させず、何回かに分けて全体に均一にまきます。
まいたあとはたっぷり水をかけ、粒を溶かして土にしみ込ませます。乾いたまま放っておくと、肥料が葉に残って濃くなり、色ムラや葉焼けの原因になります。
現地で撮影した写真



よくある質問
- 芝生に肥料を与えないとどうなりますか。
-
枯れてしまうわけではありませんが、色が薄くなったり、密度が上がりにくくなったりします。緑化が目的で手間を抑えたい場所なら肥料なしでもかまいませんが、密で色鮮やかな芝生を目指すなら、生長期の施肥が効果的です。
- 肥料はどのくらいの頻度で与えればよいですか。
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生長期の間、8-8-8の化成肥料なら1㎡あたり10〜30gを月1回程度が目安です。日本芝は4〜8月、西洋芝は春と秋がその期間にあたります。使う肥料の表示量を優先してください。
- 肥料を与える時期を間違えるとどうなりますか。
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芝生の勢いが落ちる時期に肥料を与えると、芝より雑草の生長を助けてしまいやすくなります。日本芝なら秋口以降、西洋芝なら真夏の施肥は控えましょう。
- 化成肥料と有機肥料はどちらを選ぶべきですか。
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まずは、成分がはっきりしていて量を決めやすい化成肥料が扱いやすいでしょう。サッチがたまって水はけが悪くなってきた芝生には、肥料成分を含む土壌改良材を目土代わりに薄くまくと、施肥と土の改善を同時に進められます。







