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芝生の穂が出たら?

芝生(ノシバ)の穂

 

 

庭の芝生を見て「これは何だろう」と感じたことはないでしょうか。緑一色のはずの芝生から、紫がかった細い穂がぴょんと立ち上がっている。稲が稲穂を出すのと同じように、芝草もイネ科の植物である以上、穂が出るのは自然な現象です。ノシバもコウライシバも、条件がそろえば紫色の穂を付けます。

ただし、こまめに芝刈りをしている芝生では、穂を目にする機会はそう多くありません。穂が伸びる前に刈ってしまえば、そもそも穂が育つ余地がないからです。逆に言えば、穂が出ているのは芝が伸びすぎているサインでもあります。栄養が穂に取られてしまう前に、早めに芝刈りをしておきましょう。

目次

芝生の穂が珍しい理由

芝生を日常的に見慣れている人ほど、穂を見つけると驚くようです。理由は単純で、芝生を3センチほどの高さに保っていると、穂が伸びるタイミングそのものが訪れないためです。

一方、公園などで手入れの間隔が空きがちな芝生では、穂を見かけることがあります。ノシバは春、コウライシバは春と秋、西洋芝は初夏から夏にかけて、それぞれ穂を出す時期があります。芝の種類によって時期が異なる点は、覚えておくと観察の目安になります。

芝草もイネ科植物である以上、穂は当たり前の現象

考えてみれば、芝草もイネ科の植物である以上、穂を出して種を付けるのはごく自然な営みです。とはいえ、ノシバやコウライシバは種子の発芽率が低く、実際の繁殖は匍匐茎、いわゆるランナーが地面を這って広がることに頼っています。種子による繁殖はあくまで補助的な役割にとどまります。

そのため、穂が出ることと芝生が元気に育つことは、必ずしも直結しません。穂を出す・出さないよりも、ランナーがしっかり伸びているかどうかのほうが、芝生の健康状態を見る上では重要な指標になります。

穂を放置するとどうなるか

芝草が穂を付けること自体は、一概に悪いことではありません。しかし、穂が立ち上がると芝生全体の見た目が乱れ、せっかく整えた美観を損ねてしまいます。伸びすぎのサインでもあるため、放置するほど手入れの手間も増える傾向があります。

穂が生長しても、庭の芝生にとって特にメリットはありません。むしろ穂に栄養が回される分、葉や根の生長に使われる栄養が減ってしまう可能性があります。穂を見つけたら、早めに芝刈りをして栄養の分散を防ぐのが得策です。

▼芝草の穂。コウライシバは春・秋に穂を出す

芝生(ノシバ)の穂

ノシバの穂の特徴

港区にある寺社の敷地で、ゴールデンウィークの時期にノシバの穂を確認できました。上から見下ろすだけでは気づきにくいのですが、斜めから見ると、立ち上がった穂の存在がはっきりとわかります。真上からの観察だけでは見逃しやすい点には注意が必要でしょう。

ノシバの穂

▼密度が粗く葉幅が太いノシバの特徴が出ている(東京都内、5月)

ゴールデンウィークのノシバの状態

この写真からも、ノシバらしい特徴がよく見て取れます。密度が粗く、葉の幅が太いという点は、コウライシバとの見分け方のポイントでもあります。穂の有無だけでなく、こうした葉の質感や密度にも目を向けると、芝の種類を判断しやすくなります。

芝生の種類別・穂が出る時期の目安

芝の種類によって、穂が出やすい時期には違いがあります。手入れの計画を立てる際の参考として、時期の目安を整理しました。

芝生の種類 穂が出やすい時期 備考
ノシバ 密度が粗く葉幅が太い
コウライシバ 春・秋 紫色っぽい穂が出やすい
西洋芝 初夏から夏 種類により時期が前後することがある

いずれの芝生でも、穂が出る時期は生育が活発になる季節と重なります。この時期にこそ、芝刈りの頻度をいつもより意識しておくと、穂が育つ前に対処しやすくなります。

穂を見つけたときの対処法

穂を見つけたら、まず芝刈りの高さと頻度を見直してみてください。3センチ前後の高さを維持できていれば、穂が伸びる前に刈り取ることができ、美観を保ちながら栄養の無駄な消費も防げます。

公園のように広い面積を管理する場合は、すべての場所を同じ頻度で刈るのが難しいこともあるでしょう。それでも、穂が目立つ区画から優先的に手を入れることで、全体の見た目を大きく損なわずに管理できます。

庭の芝生であれば、穂に気づいた時点で早めに芝刈り機を出す習慣をつけておくと安心です。穂は芝生からの小さなサインでもあります。見つけたときこそ、手入れのタイミングだと考えてよいでしょう。

 

 

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著者

「芝生の手入れ.com」のほぼ全ての記事を書いています。都内在住のブロガー/エディター。好きな芝はケンタッキーブルーグラス。育てている芝はコウライシバ・ノシバ、西洋芝のバミューダグラス・JターフⅡ。

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