冬になると地上部が枯れてしまう日本芝(ノシバ)を屋内に取り込み、常緑を維持することを目指すチャレンジを進めています。その比較対象として、外気に直接さらされるバルコニー環境でも芝生を育てる実験を並行して実施中です。今回は西洋芝のバミューダグラス(品種:リビエラ)を使って種まきから育成を記録した内容をまとめました。種まきから12日目に初めての発芽を確認してからの経過をお届けします。なお、芝生の種まきの一般論についても参考にしてみてください。
これまでのチャレンジを振り返る
このプロジェクトはもともと、日本芝(ノシバ)をプランターに植え、バルコニーで育てる試みとして始まりました。ノシバは冬になると地上部が枯れて休眠に入る性質があるため、屋内に移動させることで常緑を維持できるかどうかを検証するのが主目的です。
その比較データを得るために、もう一つのプランターでバミューダグラスを育てることにしました。こちらは「バルコニーで芝生プロジェクト」として独立した記録をつけています。バミューダグラスは分類上は西洋芝ですが、性質は夏芝(暖地性芝草)に属します。高温を好み、寒さには比較的弱い種類です。
ノシバの植え付けの様子は屋内で冬でも芝生チャレンジでご確認いただけます。バミューダグラスのこれまでの記録は以下をご参照ください。
バミューダグラスが初めて発芽【DAY12】
種まきから12日後、ついに1本目の発芽を確認しました。使用しているのはバミューダグラスの品種「リビエラ」です。リビエラは、同じバミューダグラスの中でも広く流通しているティフトンに近い特性を持ちながら、種から育てられるという大きなメリットがあります。ティフトンはランナー(ほふく茎)や苗からの植え付けが一般的で初期コストがかかりますが、リビエラは種まきで済むため導入コストを大幅に抑えることができます。
また、リビエラはティフトンと比べて次のような特長があるとされています。
- 擦り切れ(摩耗)からの回復が早い
- 春の芽吹きが早く、グリーンアップが速い
- 耐寒性がやや高い
バミューダグラスの種まき推奨時期は、春なら4月〜7月中旬、秋なら8月下旬〜10月中旬とされています。発芽適温はノシバと同様に20度以上が目安です。今年は秋の冷え込みが例年より早く訪れており、気温の低下が発芽率に悪影響を与えることが懸念されます。12日という日数でようやく1本発芽できたことは、その影響が出始めているサインかもしれません。
▼ 葉の幅はノシバの芽より幅広いように見えます



複数本の発芽を確認【DAY18】
種まきから18日目、いくつかの芽が育ってきました。写真では全体的に緑が増えたように見えるかもしれませんが、これはプランターの中でも最も密度の高いエリアを撮影したものです。全体を俯瞰すると、まだまばらな印象が正直なところです。
気温が下がり続ける中でも少しずつ発芽が続いている点はポジティブな兆候ですが、このペースでは冬が来る前に十分な密度の芝生を形成するのは難しい状況です。ノシバ(屋内管理)と比較しても、生育のスピードに明らかな差が出ています。



芝生バルコニーチャレンジ1ヶ月目のまとめと今後の方針
10月1日に種まきを行いましたが、1ヶ月が経過した現時点での評価は「蒔く時期が遅すぎた」というものです。発芽率が想定より低く、生育速度も屋内管理のノシバと比べて著しく遅い状態が続いています。
失敗の主な原因:気温の低下
バミューダグラスの発芽適温は20度以上とされていますが、10月下旬になると当地の最高気温は20度を下回る日が増えてきました。発芽に必要な地温・気温が確保できない状況では、いくら良質な種を使っても発芽率は大幅に落ちてしまいます。秋まきを成功させるには、遅くとも9月中旬〜下旬には種まきを完了しておく必要があったと感じています。
今後の対応策:保温と追いまきの検討
現状を打開するために、以下の対策を検討しています。
- ビニールカバーによる保温
- プランター全体をビニールで覆い、簡易ビニールハウスのような保温環境を作ることで、発芽に必要な地温を確保できないか試してみたいと考えています。
- 種の追いまき
- 現在発芽している苗がまばらなため、追加で種をまき直すことも選択肢の一つです。ただし、現在の苗の草丈が1cm程度しかないため、追いまき後に目土(目砂)をかける作業が難しく、苗が埋まってしまうリスクがあります。保温と追いまきのタイミングを慎重に調整する必要があります。
バルコニーという限られた環境で、秋冬の気温条件の中でどこまで芝生を維持・成長させられるか、引き続きチャレンジを続けていきます。次回の記録では、保温対策の効果と苗のその後の成長についてご報告する予定です。








