雨上がりや朝露で濡れた芝は、刈らないのが基本です。芝が寝て刈りムラが出る、刈りかすが詰まる、足元が滑って危ない、電動の芝刈り機では感電や故障のおそれもある、といった理由からです。芝の表面が乾いてから刈りましょう。エンジンがかからない、切れ味が落ちたなど、芝刈り機の使い方でよくある悩みもまとめています。
- 雨上がり・朝露の芝は乾くまで待つ。芝の表面に水滴がなく、歩いても靴が濡れない状態が目安
- 濡れた芝を刈ると、刈りムラ・刈りかすの詰まり・芝生の傷み・転倒の危険がある
- 電動芝刈り機を濡れた芝で使うと、感電や故障の原因になる。取扱説明書の注意に従う
- 刈るなら、朝露が乾いた日中の晴れた時間帯が向いている
雨の日・雨上がりに芝刈りしてよいか(早見表)
| 芝と地面の状態 | 芝刈り | 理由 |
|---|---|---|
| 雨が降っている | × | 滑りやすく危険。電動機は感電・故障のおそれ |
| 雨上がり直後・朝露が残っている | × | 芝が寝て刃が均一に当たらず、刈りかすが詰まりやすい |
| 芝の表面が乾き、歩いても靴が濡れない | ○ | 刃が均一に当たり、きれいに刈れる |
| 表面は乾いたが、地面がぬかるんでいる | △ | 踏んだところがへこみやすい。地面が締まるまで待つ |
ここからは、雨上がりの芝刈りを避ける理由のほか、エンジンのかけ方、切れ味、詰まり、掃除など、芝刈り機の使い方の悩みを解説します。
雨上がりの芝刈りを避ける理由
濡れた芝は倒れて寝てしまうため刃が均一に当たらず、刈り残しが出やすくなります。濡れた地面を踏むと芝生の表面がへこみやすく、仕上がりにも影響します。さらに、水分を含んだ刈りかすは刃やボディにへばりつき、詰まりや切れ味の低下の原因になります。草取りなら土がやわらかい雨上がりが向いていますが、芝刈りは乾くまで待ちましょう。
メーカーも濡れた芝での使用は避けるよう案内しています。Hondaの芝刈機のQ&Aでは、雨の日は芝が湿っているので使えないこと、前日に雨が降った場合は芝が十分に乾いてから使うことが書かれています。電動の芝刈り機は感電のおそれもあるため、取扱説明書の注意に従ってください。
芝刈り機のエンジンのかけ方
エンジン式の芝刈り機がなかなかかからないというトラブルは少なくありません。始動の手順は機種によって違うため、まずは取扱説明書を確認します。説明書をなくした場合は、型番で検索するとメーカーのサイトで見られることがあります。一般的な流れは次のとおりです。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 燃料コックを「開」(ON)にする(燃料コックがない機種もある) |
| 2 | エンジンが冷えているときは、チョークレバー(機種によってはスロットルレバー)を「チョーク」の位置に合わせる |
| 3 | スターターグリップ(リコイルハンドル)を、手応えが重くなるところまで軽く引いてから勢いよく引く。グリップは手を添えてゆっくり戻す |
| 4 | エンジンがかかったら、チョークを少しずつ戻す。回転が安定するまで待ってから作業を始める |
手順どおりに操作してもかからない場合は、長く置いておいた燃料の劣化や、点火プラグの汚れなど別の原因が考えられます。取扱説明書の「故障かなと思ったら」の欄を確認し、それでも直らなければ購入店やメーカーの窓口に相談しましょう。
芝刈り機のタイヤが浮いてしまう場合
車体が軽い芝刈り機は取り回しがしやすい一方で、車輪が小さかったり車体が軽すぎたりすると、芝の上でタイヤが浮いてしまうことがあります。芝の密度や地面の凹凸に対して、車体が安定しにくいために起こります。地面のでこぼこが原因なら、目土や転圧で平らにすると改善します。頻繁にタイヤが浮いて作業がはかどらない場合は、車体重量や車輪の大きさが違う機種への変更も検討しましょう。



芝刈り機の切れ味が落ちてきたときの対処
包丁と同じように、芝刈り機の刃も使い続けるうちに切れ味が落ちていきます。刃の種類によって手入れの方法が違う点に注意してください。
回転する1枚刃で草をたたき切るロータリー式は、刃が摩耗したり欠けたりしたら、研ぐか新しい刃に交換します。リール式は、簡易的な刃研ぎ(ラッピング)や、リール刃と下刃(ベッドナイフ)のすき間を調整する「刃合わせ」で切れ味を保ちます。どちらも作業はエンジンを止めて(電動は電源を外して)から行い、方法は取扱説明書に従ってください。自分の芝刈り機がどちらのタイプかを把握しておくことが大切です。
傾斜地でも使える芝刈り機の選び方
傾斜のある斜面は、芝刈り機が最も苦手とする場所の一つです。重い機体を斜面で押すのは重労働になりますし、バランスを崩して転倒する危険もあります。
芝生の面積が狭い傾斜地であれば、手軽に扱えるポールバリカンが向いています。一方、法面のように面積が広い場所では、刈払機のほうが作業がはかどります。傾斜地での芝刈り機選びについては法面など斜面地で使える芝刈り機で詳しく取り上げています。
芝刈り機の講習は必要?
家庭で芝刈り機を使うのに、免許や講習は必要ありません。刈払機(草刈機)については、厚生労働省の通達(平成12年2月16日付 基発第66号)で、仕事で刈払機を使う作業者に対し、事業者が「刈払機取扱作業者に対する安全衛生教育」(学科5時間・実技1時間)を行うよう求められています。国家資格ではありませんが、公共の草刈り作業などでは受講を条件にしている例もあります。
個人が自宅で刈払機を使うだけなら受講は不要ですが、この教育では点検・整備の方法や振動障害の予防も学べます。刈払機を長く安全に使いたい場合は、受講を検討してもよいでしょう。
芝刈り機でサッチングもできるのか
芝刈りだけでなく、刃を付け替えてサッチングにも使える芝刈り機があります。たとえば京セラ(旧リョービ)のリール式電子芝刈機「LM-2310」(刈込幅230mm、コード式)は、別売の「サッチング刃セット」(品番6731027)に付け替えると、芝生にたまった枯れ葉や刈りかす(サッチ)をかき出せます(AmazonでLM-2310を探す/Amazonでサッチング刃セットを探す)。
芝刈り機の本体を買い替えずにサッチングの機能を足せるので、費用を抑えたい方に向いています。対応する機種は刃のセットごとに決まっているため、購入前に自分の芝刈り機の型番に合うか確認してください。



芝刈り機が詰まる場合の原因と対処
芝刈り機が刈った芝で詰まる主な原因は、芝が濡れている、芝が伸びすぎていて一度に刈る量が多い、刈りかすを受ける袋(グラスキャッチャー)がいっぱいになっている、刃の切れ味が落ちている、などです。芝が乾いてから刈る、伸びすぎた芝は刈る高さを高めにして2回に分けて刈る、キャッチャーを早めに空にする、といった使い方で減らせます。それでも詰まりが続いて作業がはかどらない場合は、キャッチャーの容量が大きい機種や、刈りかすの排出方式が違う機種も検討しましょう。
詰まりを取り除くときは、必ずエンジンを止め(電動は電源プラグやバッテリーを外し)、刃が完全に止まってから作業してください。
芝刈り機の掃除の仕方
芝刈りを終えたあとの芝刈り機は、刈りかすや芝の汁で汚れています。汚れを放置すると刃の切れ味の低下やさびにつながるため、使ったあとはできるだけ早めに掃除しておきましょう。
掃除の方法は機種によって違うため、必ず取扱説明書に従ってください。掃除もエンジンを止めて(電動は電源を外して)から行います。刃の部分は水洗いできる機種が多い一方、モーターやエンジンの部分に水が入らないよう注意が必要です。日々の手入れを習慣にしておくと、芝刈り機を長持ちさせられます。









