電動工具メーカーとして知られるマキタは、芝刈り機のラインナップも充実している。マキタの電動芝刈り機には充電式と電源コード式の2タイプがあり、それぞれ得意な芝生面積や刈込み方式が異なる。電源コード式が向くのは30〜40坪程度の一般的な家庭の庭、充電式は50〜100坪という広い敷地まで対応できる。刈り幅は23cmから43cmまで機種によって幅があり、刈込み高も細かく調整できる機種が主流だ。
この記事では、マキタの電動芝刈り機8機種を方式別に比較し、それぞれどんな庭・草地に向いているのかを整理していく。
マキタの電動芝刈り機、充電式と電源コード式どちらが良いか
「充電式より電源コード式の方がパワフルで効率が良い」というイメージを持つ人は多いかもしれない。ところがマキタの芝刈り機に限っていえば、充電式の方が数倍広い芝生面積を処理できる。理由は、コードの取り回しに縛られない機動性と、一度に刈れる幅の違いにある。電源コード式の刈込み幅は23〜28cmに対し、充電式は38〜43cmと大きく、この差が処理できる面積の違いに直結している。
方式にも明確な違いがある。マキタの電源コード式はリール式、充電式はロータリー式を採用している。美しい仕上がりを求めるなら、リール式一択だ。固定刃と螺旋状の刃をすり合わせて切るため、切り口がきれいに整う。一方のロータリー式は切り口がやや粗くなる代わりに、最大7.5cmまで刈込み高を上げられるため、雑草混じりのような伸びた草地にも対応しやすい。
手入れの面でも両者は異なる。芝刈り機の刈刃と動力の種類で紹介したとおり、リール式は簡易的な刃研ぎ(ラッピング)やすり合わせ調整が欠かせない。機械の扱いに慣れていないものの、広い芝生や草地を管理する必要があるなら、手入れの手間が少ないロータリー式の充電式機種を選ぶ方が現実的だろう。
| 方式 | 対応機種 | 刈込み幅 | 仕上がり | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| 電源コード式(リール式) | MLM2351・MLM2851ほか | 16〜28cm | きめ細かく美しい | 一般家庭の芝生 |
| 充電式(ロータリー式) | MLM380D・MLM431Dほか | 38〜43cm | 切り口はやや粗い | 広い草地・伸びた草 |
電源コード式でエントリー機として人気があるのが、実売2万円を切るMLM2351だ。価格を抑えつつリール式のきれいな仕上がりを試したい人に向く。
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マキタの電動芝刈り機に共通する機能
マキタの電動芝刈り機には、複数の機種に共通して搭載されている改良点がいくつかある。全機種が対象というわけではないため、購入前には型番ごとの仕様を確認してほしい。
刈刃の改善による静音化
対象機種はMLM2351とMLM2851。固定刃の取り付け方法を変更し、精度を上げてリール刃とのすり合わせを最適化したことで、動作音が抑えられている。具体的なデシベル値は公表されていないが、前モデルと比べて静音化が進んだとされる。
握りやすいエルゴノミックグリップ
対象機種はMLM2301・MLM2351・MLM2851。手になじむ形状のグリップを採用し、長時間の作業でも疲れにくい設計になっている。
均一な高さで刈り込める機構
従来は車輪の高さだけで刈込み高を調整していたが、後部の補助ローラーも連動して上下することで、刈り残しの少ない均一な仕上がりを実現している。刈込み高の調整方式は、大型レバーまたはダイヤル式のいずれかだ。
マキタの電源コード式芝刈り機はリール式、一般家庭の芝生向き
マキタの電源コード式芝刈り機は、MLM160・MLM2301・MLM2351・MLM2851の4機種がラインナップされている。このうちMLM160は固定刃と回転刃ではさみ切る「はさみローター式」、MLM2301は刈払い機用の8枚刃を使った「ロータリー式」を採用しており、対応面積もそれぞれ10坪前後、30坪前後と、廉価またはコンパクトな入門機種という位置づけだ。
主力となるのは、リール式3枚刃のMLM2351と、リール式5枚刃のMLM2851である。固定刃と螺旋状のリール刃をすり合わせて切るリール式は、刃の枚数が多いほど仕上がりが美しくなる。刈込み幅も23cmと28cmで差があり、対応する芝生面積の目安はMLM2351が32坪(108平方メートル)前後、MLM2851が40坪(132平方メートル)前後と、後者がひとまわり上位の機種になっている。刈込み高は5mmから55mmまで21段階と、かなり細かく設定できる点も共通の強みだ。
| 型番 | 刈込み方式 | 刈込み幅 | 対応面積の目安 | 実売価格の目安 |
|---|---|---|---|---|
| MLM160 | はさみローター式 | 16cm | 〜10坪 | 入門機種 |
| MLM2301 | ロータリー式 | 23cm | 〜30坪 | 入門機種 |
| MLM2351 | リール式3枚刃 | 23cm | 〜32坪 | 2万円弱 |
| MLM2851 | リール式5枚刃 | 28cm | 〜40坪 | 2.2万円弱 |
MLM2351は実売2万円を切っており、心理的なハードルの低さは魅力だ。ただMLM2851も上位機種にもかかわらず実売2万2000円弱と、価格差は数千円しかない。刈込み幅と対応面積の広さを考えると、迷ったときは上位機種であるMLM2851を選んでおいて損はないだろう。
MLM2851はリール式5枚刃、刈込み幅28cm、対応面積は40坪程度まで、実売価格は2万2000円弱である。
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マキタの充電式芝刈り機はロータリー式、広大な草地向き
マキタの充電式芝刈り機には、MLM380D・MLM431D・MLM381D・MLM430Dの4機種がある。型番の先頭2文字がそのまま刈込み幅を示しているのが特徴だ。「ワイド&パワフルに、長時間稼働」というコンセプトのとおり、充電式は電源コード式と比べて全体的にスペックが上回っている。
機種によっては、280坪(950平方メートル)もの広い芝生を処理できるものもある。刈込み幅は30cm以上と大きく、刈込み高は25mmから75mmまで6〜13段階で調整できる。電源コードの取り回しに気を使う必要がないため、広い敷地ほど作業効率の差が出やすい。
| 型番 | 使用バッテリー | 刈込み幅 | 対応面積の目安 |
|---|---|---|---|
| MLM380D | 18V(BL1840/BL1860 ×2) | 38cm | 〜200坪 |
| MLM431D | 18V(BL1840/BL1860 ×2) | 43cm | 〜280坪 |
| MLM381D | 36V(B3622) | 38cm | 〜200坪 |
| MLM430D | 36V(B3622) | 43cm | 〜280坪 |
バッテリーの仕組みにも2系統ある。18Vの充電池を2つ束ねて36V相当で使う機種と、最初から36Vの充電池を使う機種だ。既存のマキタ電動工具の充電池を使い回せる点は共通しており、バッテリーと充電器を除いた本体のみの価格ならいずれも4万〜5万円程度と手が届きやすい。ただしバッテリーと充電器をセットで揃えると6万〜10万円になり、バッテリーが総額に占める割合はかなり大きい。
すでにマキタの充電池を持っているなら、それを使える機種を選ぶのが最も無駄がない。18VのバッテリーBL1840やBL1860を使うならMLM380DかMLM431D、36VのバッテリーB3622を使うならMLM381DかMLM430Dが対応する。
MLM380Dは100〜200坪(360〜720平方メートル)を処理できる、充電式の代表的な機種だ。
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庭の広さと美しさへのこだわり、そして手入れにかけられる手間を基準にすれば、8機種のどれを選ぶべきかは自然と絞られてくるはずだ。一般家庭の庭を丁寧に仕上げたいならリール式の電源コード式、広い草地を効率よく管理したいなら充電式のロータリー式を軸に検討するとよいだろう。











