芝生を枯らす方法は、除草剤で根まで枯らす、スコップで剥がす、防草シートで覆うの3つです。芝を枯らす除草剤は、植え替えの予定があるなら葉から吸収させる液剤(グリホサート系)、しばらく何も植えないなら長く効く粒剤が向いています。選び方と、効かせるコツ、剥がす・覆う方法との比較を解説します。
- あとで別の植物や砂利にする → 葉から吸収されて根まで枯らす液剤(グリホサート系)。土に落ちた成分は効力を失うため、枯れたあとに植え替えやすい
- 当分なにも植えず、草を生やしたくない → 土にしみ込んで長く効く粒剤(土壌処理型)。そのあとしばらく植物は植えられない
- 「芝生用」の除草剤では芝は枯れない。芝にも効く非選択性の除草剤を選び、ラベルの適用場所に庭(庭園・宅地など)が含まれるかを確認する
- シャワータイプの「ラウンドアップマックスロードAL」は薄めずにそのまままく製品。水で薄めて使うのは原液タイプだけ
- 液剤は芝が緑の時期(春〜秋)にまくと効きやすい。冬に休眠して茶色い高麗芝には効きにくい
芝生を枯らす方法の比較|除草剤・剥がす・防草シート
| 方法 | 向いているケース | かかる期間 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 液剤の除草剤(グリホサート系) | 芝を枯らしてから植え替えたい・砂利や土間にしたい | 散布後2〜7日で枯れ始め、2週間ほどで枯れる(地下茎の強い芝は1か月以上かかることも) | 芝が緑の時期にまく。周りの植物にかけない |
| 粒剤の除草剤(土壌処理型) | 当分なにも植えない場所で、草を生やさない | 効き始めは遅いが、効果が長く続く | しばらく植物を植えられない。雨で流れて隣の庭に広がらないようにする |
| スコップ・ターフカッターで剥がす | すぐに更地にしたい・薬剤を使いたくない | 作業した日から | 力仕事。根や地下茎が残ると芝が再生することがある |
| 防草シートで覆う | もう管理したくない・砂利の下地にしたい | 敷いた日から(芝は光が当たらず衰える) | ピンの穴やシートの継ぎ目から草が出やすい |
塩・熱湯・酢で枯らす方法はおすすめしません。塩は土に残るため、芝を枯らしたあとに植える植物も育ちにくくなり、雨で隣の庭や排水へ流れたり、コンクリートや金属を傷めたりするおそれがあります。熱湯や酢は、かかった葉や茎を傷めるだけで地下茎までは届きにくく、芝が根から再生しやすい方法です。根まで枯らすなら除草剤、薬剤を使いたくないなら剥がすか防草シートで覆う方法を選びましょう。
除草剤でしっかり枯らすコツ
- 散布前は芝を刈らない:葉から吸収させるタイプは、葉が多いほど効きやすくなります。
- 晴れが続く日にまく:散布後すぐに雨が降ると流れてしまいます。製品の表示にある時間を目安に、雨の予報がない日を選びます。
- 枯れ残りには2回目を:高麗芝など地下茎の強い芝は、一度で枯れきらないことがあります。緑の部分が残ったら、製品の使用回数の範囲で追加散布します。
- 周りに飛ばさない:花壇や家庭菜園、隣家の植物にかからないよう、風のない日に低い位置から散布します。子どもやペットは乾くまで近づけないでください。
芝生を残したまま雑草だけを枯らしたい場合は、芝生用の除草剤を使います。芝の種類と雑草の種類で選び方が変わるので、次の記事を参考にしてください。



芝生ごと枯らすなら非選択性の除草剤
除草剤には、芝生以外の雑草だけを枯らす選択性除草剤と、対象を選ばず枯らしてしまう非選択性除草剤の二種類があります。芝生を残したまま雑草だけを退治したいなら選択性除草剤が基本です。芝生ごと枯らしたい場合は非選択性除草剤を使います。
選択性除草剤と非選択性除草剤の使い分け
芝生を残したい場合は、まず選択性除草剤(芝生用)の使用を検討します。非選択性除草剤を芝生の中の雑草だけに筆やハケで塗る使い方は、ラベルに塗布の使い方が書かれた製品と芝種に限られます。たとえば原液タイプのラウンドアップマックスロードは、日本芝(のしば)で5〜10倍液を雑草の茎葉に塗る使い方が登録されていますが、高麗芝(こうらいしば)や西洋芝はこの登録に含まれません。この使い分けについては芝生の除草剤まとめで詳しく解説しています。
ラウンドアップ(グリホサート系)の効果と特徴
芝生そのものを枯らしたい場合に選ばれるのが、ラウンドアップマックスロードなどの非選択性除草剤です。日本では日産化学が登録・販売しています。成分はグリホサートで、葉や茎から吸収されたあと根まで運ばれて枯らす仕組みです。同じグリホサートを成分とする除草剤は、ほかのメーカーからも販売されています。
薄めずに使うタイプと、薄めて使うタイプの違い
ラウンドアップマックスロードには、容器からそのまままくタイプと、原液を水で薄めて噴霧器でまくタイプがあります。成分の濃さがまったく違うので、ラベルどおりに使い分けます。
| タイプ | 製品の例(グリホサートの濃さ) | 使い方 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 薄めずに使う(シャワー・ストレート) | ラウンドアップマックスロードAL(0.96%) | 水で薄めず、そのまま雑草や芝の葉・茎にかける。使用量は1㎡あたり15〜30ml(スギナは75〜90ml) | 庭の一角など、狭い〜中くらいの面積。計量や噴霧器がいらない |
| 原液を水で薄める | ラウンドアップマックスロード(48.0%) | ラベルの量を水で薄め、噴霧器で散布する | 広い面積をまとめて枯らす。計量と噴霧器が必要 |
| 薄めずに使い、土に残って草の発生も抑える | ラウンドアップマックスロードALⅢ(0.96%+フルポキサム) | そのまま散布する | 当分なにも植えない場所。植え付けを予定している場所には使えない |
ALをさらに水で薄めると、決められた濃さより薄くなって枯れ残りの原因になります。反対に原液タイプを薄めずにまくのも、ラベルにない使い方です。どちらも製品ラベルの使用量と使用回数を守ってください。
除草剤を使ったあと、次の植物はいつ植えられるか
ラウンドアップマックスロード(ALを含む)は、葉や茎から吸収されて根に移行するタイプの除草剤です。ALは散布後2〜7日で枯れ始め、2週間ほどで枯れます。地下茎の強い芝や多年生の草は、1か月以上かかることもあります。成分のグリホサートは土に落ちると土に吸着されて除草の効果を失うため、芝が枯れたのを確認できれば、そのあとに次の植物を植えられます。緑の部分が残ったまま植え替えると芝が再生してくるので、枯れ具合をしっかり見極めてから作業しましょう。なお、ALⅢや粒剤のように土に残って効くタイプは、植え付けを予定している場所には使いません。
芝生を剥がす道具と作業の流れ
芝生を張ってから5年以上経って勢いがなくなった、オーバーシーディングを続けていたら高麗芝が弱ってきた、夏芝と冬芝が混ざって見た目が汚くなった。こうした理由から、全面的に芝生を張り替えたいという相談は少なくありません。
範囲が小さい場合は、ターフカッターや大型のシャベルを使います。まず剥がしたい部分の四辺に切れ込みを入れ、シャベルをテコのように使って芝生を持ち上げていきます。切り芝1〜2枚分ずつを切り出す感覚で進めると、無理な力をかけずに剥がせます。範囲が広い場合は、区画を分けて少しずつ作業したほうが体への負担も少なく済みます。
防草シートで芝生も雑草もまとめて覆う
草取りに時間をかけられない、そもそも管理から手を引きたい。そんな場合は防草シートが有効です。地面を覆って日光をさえぎるため、雑草は光合成ができず、新たに生えにくくなります。芝生を剥がしたあとの地面に敷けば、草取りの手間を大きく減らせます。



防草シートは1メートル×10メートルなどのロールで販売されています。シートがずれたりめくれたりしないよう、押さえ用のピンで固定するのが一般的な施工方法です。
DIYで敷くなら、ピン周りの処理を怠らない
防草シートをDIYで敷く人は多いのですが、失敗しやすいのがピンを刺した穴の処理です。ピンの穴からわずかに日光が入り込むと、そこから雑草が生えてきます。しかも周囲に競争相手がいないため、その一本だけが大きく育ってしまう傾向があります。
この失敗を避けるには、ピンの穴をカバーでふさいでおくことが大切です。小さな手間ですが、これを怠るとシート全体の効果が落ちてしまいます。
現地で撮影した写真



よくある質問(FAQ)
- 塩・熱湯・酢で芝生を枯らしてもよいですか?
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おすすめしません。塩は土に残り、芝を枯らしたあとに植える植物も育ちにくくなるうえ、雨で周りに流れたり、コンクリートや金属を傷めたりするおそれがあります。熱湯や酢は、かかった葉や茎を傷めるだけで地下茎までは届きにくく、芝が根から再生しやすい方法です。根まで枯らすなら除草剤、薬剤を使いたくないなら剥がすか防草シートで覆う方法を選びましょう。
- 芝生を枯らしたあと、いつ植え替えられますか?
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グリホサート系の液剤(ラウンドアップマックスロードALなど)なら、芝が枯れたのを確認してから植えられます。成分は土に落ちると土に吸着されて除草の効果を失うためです。ALは散布後2〜7日で枯れ始め、2週間ほどで枯れますが、地下茎の強い芝は1か月以上かかることもあるので、緑の部分が残っていないか確かめてから作業しましょう。土に残って効く粒剤やALⅢを使った場所には、しばらく植物を植えられません。
- ラウンドアップマックスロードALは水で薄めて使えますか?
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薄めずに、そのまま使う製品です。水で薄めて使うのは原液タイプの「ラウンドアップマックスロード」で、ALを薄めると決められた濃さより薄くなり、枯れ残りの原因になります。使用量は、ALでは1㎡あたり15〜30ml(スギナは75〜90ml)です。
- 冬に除草剤をまいても芝生は枯れますか?
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葉から吸収させる液剤は、冬に休眠して茶色くなった高麗芝には効きにくくなります。芝が緑の時期(春〜秋)にまくのが基本です。冬のうちに作業したい場合は、剥がすか防草シートで覆う方法も検討してください。
- 天井裏や床下で物音がする・小さなフンが落ちている:寒くなると、ネズミなどが暖かい屋根裏や床下に入りこむことがあります。→ 足跡・フンで動物を見分ける方法/ネズミ対策/ハクビシン対策
- 芝生や花壇に猫のフンをされる:フンや尿は、芝生が丸く枯れる原因にもなります。→ 猫よけ対策
- 庭にフンをされる・ゴミを荒らされる:ハクビシンやアライグマの可能性があります。→ アライグマ対策









