今回取り上げるのは、大学生が仕掛ける商店街活性化プロジェクトと、プロレス界の裏事情という一見離れた2つの話題だ。共通するキーワードは「人工芝」。京都産業大学のゼミ生が企画した1日限定の芝生カフェと、大仁田厚が明かした横浜スタジアムでの人工芝の養生費にまつわる話を紹介する。スタジアムが満員でも利益が出にくかった理由は、芝生の保護にかかるコストにあったという。
京都産業大学生が挑む「スローライフな芝生カフェ」クラウドファンディング
京都産業大学の伊吹ゼミが企画した1日限定の芝生カフェが、クラウドファンディングを通じて注目を集めている。大学近くの新大宮商店街を盛り上げるため、学生たちが自らアイデアを形にした企画だ。
商店街活性化を目指す1日限定カフェの狙い
この企画は、スローライフをテーマに商店街の空きスペースを芝生広場に変え、1日限定のカフェとして開放するというもの。目標金額は25万円で、2017年12月25日時点で7万8000円が集まっている。企画の詳細は「ねとらぼ」の記事でも取り上げられ芝生でゴロゴロしながらコーヒーが飲める 1日限定「芝生カフェ」開催費をクラウドファンディングで募集中 – ねとらぼ、学生たちの取り組みは着実に拡散しているようだ。
本日からReadyforで
私たちのプロジェクトが公開しました🤝
皆様、拡散・ご支援のほど
よろしくお願いします!
詳細は以下のURLでご覧下さい!【スローライフな商店街への第一歩!
学生が芝生カフェをオープン!】https://t.co/IRCl1dfAii#ReadyFor#フラットエージェンシー#拡散お願いします pic.twitter.com/2lJwrwlSmy— 伊吹ゼミ8期生 (@ibukisemi_ksu_8) 2017年12月19日
人工芝の費用を頭の体操で計算してみる
ここで気になるのが人工芝の費用だ。頭の体操として、100均で買える人工芝を使った場合のコストを考えてみる。企画のイメージ図によると、既存の多目的スペース「TAMARIBA」に芝を敷く予定のようだ。多目的スペースの広さは57平方メートル。カフェスペースも合わせて使うとすれば、必要面積は100平方メートル程度になりそうだ。
100均で売られている人工芝は20センチ角か30センチ角のタイプが多く、1000枚ほど使えば全面を敷き詰められる計算になる。金額にすると10万円から11万円ほどだ。
ただ、100均の人工芝ブロックはちくちくした質感で、寝転がるには向いていない。スローライフをうたうカフェなら、もう少し柔らかな肌触りが欲しいところだ。Amazonで販売されているロールタイプの人工芝は、手触りが柔らかいうえに価格も抑えられる。1メートル×10メートルのロールが1万円を切る値段で購入できるため、面積によってはこちらのほうがコストパフォーマンスに優れる。
クラウドファンディングページの完成度と話題性
実際のプロジェクトページを読んでみると、企画趣旨を含めてよく書き込まれているスローライフな商店街への第一歩!学生が芝生カフェをオープン!(京都産業大学 経営学部 伊吹ゼミ 8期生) – クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)。1日限定のカフェで、募集費用の半分弱を人工芝代に充てるのは割高に感じる部分もある。それでも、こうしてねとらぼに取り上げられるだけの話題性を生み出せたことを考えれば、投資としては十分に元が取れているといえそうだ。
大仁田厚が明かすFMW時代の人工芝養生コスト
徳間書店の週刊誌「アサヒ芸能」のWEB版に、テリー伊藤と大仁田厚の対談記事が掲載されている。全盛期のFMWは儲かっていたのではないかと水を向けられた大仁田厚だが、実際は意外と儲からなかったと明かしている。その理由は芝生の養生にお金がかかったからだという。
横浜スタジアムでの試合、養生費が4000万円
大仁田厚によると、全日本や新日本にはバックにテレビ局が付いており、付帯設備の費用はそちら側が持ってくれる仕組みだったそうだ。一方でFMWの場合は、そうした支援がない中で会場の使用条件を満たす必要があった。
大仁田 全日本、新日本はバックにテレビ局がついているから、付帯設備なんかはあっちが持ってくれるんですよね。うちの場合、例えば横浜スタジアムでタイガー・ジェット・シンと戦った時なんかは「人工芝の上にべニヤを敷いてくれ」と言われて、まずそこで4000万円かかるわけです。
天才テリー伊藤対談「大仁田厚」(3)実現できなかった馬場・猪木戦が… | アサ芸プラス
興行としてスタジアムが満員になっても、会場保護のための養生費が数千万円単位でかかるとなれば、利益はそれほど残らない。派手な集客の裏側に、こうした構造的なコストがあったことがうかがえる。
スタジアムの芝生はライブイベントでも傷む
スポーツ競技場では、スポーツ利用以外にライブなどのイベント利用も多く、芝生が痛むことがたびたび話題になる。プラスチック製のスノコを敷くなど、物理的に負荷がかからないよう配慮する運営側の工夫は珍しくない。
有名な事例としては、2008年に味の素スタジアムで起きた出来事が挙げられる。試合の数日前にX-JAPAN主催のコンサート「hide memorial summit」が開催され、その影響で芝が荒れたとしてFC東京が抗議「X JAPAN」hideの追悼イベント 「芝生が荒れる」と「FC東京」激怒 – ライブドアニュース。結果として数千万円をかけて芝の張り替えがおこなわれた。
コンサートでは芝の上に保護用パネルを敷き、パイプいすを並べて観客席を作る。準備も含め丸二日はパネルで覆い、この間、日光は遮られる。夏場は芝生表面の温度が五〇度に達し、芝には過酷な環境だ。
「パネルを外すと芝が黄色く変色したり枯れていたりすることも。コンサート直後の芝は重病人のようなものです」。
東京新聞:「新国立」収支計画 コンサート 芝に負担:文化(TOKYO Web)
コンサート用のパネルで丸二日も日光を遮られれば、芝生表面の温度は50度近くまで上がり、パネルを外した時には変色や枯れが起きていることも珍しくない。スタジアムの芝生は、多目的利用と美観維持の両立が常に課題になっているようだ。











