高麗芝やノシバは「ランナー(匍匐茎)」という茎を地表や地中に伸ばして生息域を広げていく植物です。このランナーが通路や花壇に飛び出していると、どれだけ芝生本体の手入れが行き届いていても庭全体が雑然とした印象になってしまいます。この記事では、ランナーの侵入を物理的に防ぐ「根止め板」を中心に、根切りやレンガとの違いも含めて紹介します。
芝生の際からランナーがどんどん飛び出してきて、花壇まで芝生になりそうです……。何か境界を作る良い方法はありますか?




根止め板や根切りで境界を物理的に遮断すれば、ランナーの侵入は確実に減らせます。芝生のタイプや予算に合わせて選び方を見ていきましょう。
はみ出すランナーが見苦しい理由。「際(キワ)」の処理が芝生の印象を左右する
高麗芝やノシバなど、日本で多く使われる芝草はランナーで地表や地中を這うように広がります。切り芝を張るときに目地を設けても勝手に埋まってくれるのは、このランナーのおかげです。ただし芝生エリアの外まで進出してしまうと、通路や花壇の見栄えを損なう原因になります。
壁際や飛び石の周りは芝刈り機やハサミが入りにくく、伸び放題のまま放置されがちな場所です。「手入れされた芝生」という印象を作るには、芝生全体の均一さよりも際の処理が効いてきます。実際、東京ディズニーランドの植栽管理でも、端から数センチの位置で根切りを行い、境界となるゾーンを明確に設けています。
根切りは境界から数cm掘り下げて溝を作る処理です。地中・地上の両方からランナーが伸びてくるのを一度に防げるため、レンガや根止め板を設置する前段階としても有効です。
境界処理には、体重をかけて押し込むことで芝草の根まで確実に切断できるターフカッターが役立ちます。ゴールデンスター 芝生手入具 ターフカッターJr 4013のようなターフカッターを使い、境界から3〜5cm内側を切り落として芝生を剥がすと、くっきりとした縁が出来上がります。


Amazonで見るで取り扱いのあるキンボシ製のターフカッターは、この根切り作業に向いた定番アイテムです。
手頃な境界材「レンガ」のメリットとデメリット
芝生との境界を作る方法としてまず思いつくのが、レンガを並べて縁石代わりにする方法です。レンガであれば曲線を作るのも難しくなく、初期費用も比較的抑えられます。一方で、レンガとレンガの隙間に芝草が入り込むと、ハサミでの処理が必要になり手間が増えるのがデメリットです。
- 安価で入手しやすく、DIYでも設置しやすい
- 曲線を含む自由なレイアウトを作りやすい
- レンガの隙間からランナーが入り込みやすい
- 隙間に入った芝の処理に手間がかかる
レンガを使う場合の予防措置としては、芝刈りのエッジ処理と同じ要領で、ターフカッターを使い内側5cmほどの位置で根ごと切ってしまう方法が効果的です。あらかじめランナーの侵入経路を断っておくことで、レンガの隙間からの再進入を大幅に減らせます。
より具体的な根切りの手順や道具の使い方は、以下の記事でも詳しく解説しています。



隙間なく芝を止める「根止め板」という選択
レンガの隙間問題を解決してくれるのが、園芸店やホームセンターで手に入る「根止め板」です。根止め板は薄い屋根瓦のような形状の板で、隣り合う板同士が重なり合う構造になっているため、芝が入り込む隙間がほとんどありません。曲線を作ることもできるので、レンガと同等の自由度でレイアウトを組めます。
根止め板は板同士が重なるため隙間からのランナー侵入を防ぎやすく、レンガのような隙間処理の手間がかかりません。曲線レイアウトにも対応できる点もレンガと共通のメリットです。
実際の製品としては、ポリプロピレン製の板をゴム製ハンマーで地面に埋め込むタイプがよく使われます。根止め板 幅16cm 20枚入り ゴム製ハンマー付きは幅16cm・厚み0.8cm・高さ14cmのサイズで、地中に埋め込む分を除くと地表には10cmほど出る計算です。20枚セットで約310cmをカバーでき、価格は2,000円弱と手頃です。


この製品はAmazonで見るで購入できます。取り扱いブランドはガーデン用品屋さんです。
ハンマーを使わずに手で差し込めるタイプが欲しい場合は、芝の根止め (40枚入)のような40枚セットの製品もあります。


根止め板は地中に一定の深さで埋め込む必要があります。埋め込みが浅いと地中を這うランナーが板の下を通り抜けてしまうため、製品の推奨深さを守って設置してください。
根止め板とレンガ、どちらを選ぶべきか
どちらも境界材として機能しますが、隙間の有無・メンテナンスの手間・見た目の与える印象がそれぞれ異なります。設置場所の広さや予算、庭全体のデザインとの相性を考えて選ぶとよいでしょう。
| 比較項目 | レンガ | 根止め板 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 比較的安価 | 安価〜中程度 |
| 隙間からの侵入 | あり(要対策) | ほぼなし |
| 曲線レイアウト | 作りやすい | 作りやすい |
| 設置の手間 | 並べるだけで簡単 | ハンマーで埋め込む手間がかかる場合あり |
| 景観・見た目 | ナチュラルな印象 | 目立ちにくくシンプル |
見た目を重視して庭のデザインにこだわりたい場合はレンガ、手入れの手間を減らして確実にランナーを遮断したい場合は根止め板が向いています。どちらを選んでも、事前に根切りをしておくとランナーの侵入をより確実に防げます。
まとめ:際の処理で芝生全体の印象が変わる
芝生の見栄えは、芝生エリアの中身だけでなく境界の処理によっても大きく左右されます。ランナーの侵入を防ぐ方法は、手軽な根切りから、レンガ、隙間の少ない根止め板まで段階的に選べます。
ランナーは節から根や葉を出しながら伸びるため、放置すると通路や花壇まで侵入します。ターフカッターによる根切りで境界を明確にし、必要に応じてレンガや根止め板を組み合わせることで、手入れの行き届いた印象の芝生を維持できます。
よくある質問
- 根止め板はどのくらいの深さまで埋め込む必要がありますか?
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製品によって推奨深さは異なりますが、地表に10cm前後を残す設計が一般的です。埋め込みが浅いと地中のランナーが板の下を通過してしまうため、製品の説明書に記載された深さを守って設置してください。
- レンガと根止め板、どちらが芝生の侵入防止に効果がありますか?
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隙間の少なさで比較すると根止め板の方が確実にランナーを遮断できます。レンガは景観面で優れていますが、隙間からの侵入を防ぐには事前の根切りなどの対策を併用するとよいでしょう。
- 根切りだけでランナーの侵入を防ぐことはできますか?
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根切りは一定期間は効果がありますが、ランナーは時間が経つと再び伸びてくるため、定期的な繰り返しが必要です。長期的に手間を減らしたい場合は、根止め板やレンガなどの境界材と組み合わせるのがおすすめです。
- 根止め板はどんな芝生の種類にも使えますか?
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高麗芝やノシバなどランナーで広がるタイプの芝生であれば、根止め板による境界処理は基本的に有効です。芝生の種類にかかわらず、境界を明確にしたいエリアで活用できます。









