2017年12月14日のスポーツ・地域ニュースには、シーズンを振り返るプロ野球選手のインタビュー、徳島県でイノシシが芝生を荒らす被害、そして秩父宮ラグビー場の芝の状態をめぐる問題提起など、「芝生」に関わる話題が相次いで取り上げられました。プロ野球選手の守備ミスの背景にあった芝の違い、公園管理の悩ましい獣害問題、スポーツ施設が抱える養生期間のジレンマ。一見バラバラに見える3つの出来事ですが、いずれも芝生の状態が競技や景観、そして人々の生活に直結していることを示す事例です。この記事では、それぞれのニュースの詳細と、そこから見えてくる芝生管理の課題を整理してご紹介します。
松田宣浩選手がWBCを振り返る #プロ野球 #ソフトバンク #WBC
ヤフー系のニュースサイト「THE PAGE」に、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの松田宣浩選手がシーズンを振り返るインタビューが掲載されました。ソフトバンクは2017年、2年ぶり20度目のリーグ優勝、そして2年ぶり8度目の日本一という輝かしい成績を収めています。しかし松田選手個人にとっては、この年は世界一奪還を逃したWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での悔しさが強く残るシーズンでもありました。
予選ラウンドを突破した小久保ジャパンは、3月21日にアメリカとの準決勝を迎えます。この試合で松田選手はサードゴロを軽くファンブルし、痛恨の勝ち越し点を許してしまいました。普段であれば何ら問題のない打球処理でしたが、芝の状態を含めた慣れない環境の中で、心の準備が整わなかったといいます。ソフトバンクの本拠地・福岡ドームは人工芝であり、天然芝が使用されたドジャースタジアムとの感触の違いが影響したものと考えられます。九州の芝生事例
人工芝と天然芝では、ボールのバウンドの速さや高さ、選手の足元の踏み感が異なります。国際大会では会場のグラウンド事情に慣れる時間が限られるため、こうした環境差が思わぬミスを招くことは珍しくありません。WBC後遺症とも言えるこの一件を経て打撃は一時不振に陥りましたが、松田選手は奮起し、5年連続で三塁部門のゴールデングラブ賞を受賞するまでに立て直しています。
一瞬、なぜか、集中力が追いつかなかった。だから「投げた」「打った」の時間が飛んだ。
雨で芝は濡れていて、しかも、慣れないドジャースタジアムの天然芝である。
気をとられるものが多い。いつもの心の準備ができていなかったという。「ミスしなければホームのタイミングはアウトだったと思う」
SBの“熱男”松田が語る「WBC後遺症あった」「3年後に東京五輪目指す」 | THE PAGE(ザ・ページ) / 2017.12.14
徳島市・眉山周辺でイノシシが公園を荒らす被害が相次ぐ #四国 #獣害
四国・徳島市の眉山(びざん)周辺では、イノシシによって公園などが荒らされる被害が相次いで報告されています。個体数の増加とともに、人家近くまで生息域が広がっていることが原因と見られています。寺社の境内に入り込んで苔を剥がしたり石垣を崩したりする被害だけでなく、公園に侵入して芝生を荒らす事例も出てきており、地域の景観や維持管理に少なからぬ影響を与えています。
被害が報告されている西部公園は、眉山の中腹にある台地に位置し、500本のソメイヨシノが植えられていることから「日本のさくら名所100選」にも選ばれた場所です。しかしイノシシは眉山全域に生息しているとみられ、この人気スポットも被害を免れていません。
ぷちアソビ「こんなことあった」①:「おへんろ。」歩きお遍路の眉山で見つけた看板。
<イノシシ出没にご注意>
おぉ!最近、120kgを捕獲したばかりと徳島市観光協会から本日聞きました。
眉山も山!ご注意ください#ufotable pic.twitter.com/JjQE7dINHX— 近藤光(ufotable) (@hikaruufo) March 17, 2015
眉山中腹にある桜の名所・西部公園(加茂名町)では、今春ごろから芝生を剥がされる被害が発生。公園を管理する市公園緑地管理公社によると、10月に整備し直したが、直後にまた荒らされた。芝の根の間に潜むミミズを狙っているとみられる。
眉山周辺でイノシシ被害続発 徳島市、捕獲策強化【徳島ニュース】- 徳島新聞社 / 2017/12/14
イノシシが芝生を荒らす原因は、芝の根に潜むミミズや昆虫の幼虫を目当てに地面を掘り返すためです。せっかく整備した芝生が短期間で再び被害を受けてしまうという悪循環は、公園管理者にとって頭を悩ませる課題です。柵の設置や捕獲といった対策と並行して、被害を受けにくい芝の管理方法を検討する必要が出てきているといえるでしょう。
秩父宮ラグビー場の芝が傷んでいる話 #ティフトン #オーバーシーディング #スポーツ競技場
サンケイスポーツのラグビー担当記者・吉田宏氏によるコラムでは、秩父宮ラグビー場の芝の状態が問題視されています。最近芝の張り替えを行ったにもかかわらず、プレーのたびに芝生がめくれ上がり、試合の進行に支障が出ているというのです。有料で観戦する観客や、プレーする選手の怪我のリスクを考えれば、会場を管理・運営する日本ラグビー協会がどこまで責任を持てるのかという問題提起がなされています。記事では「最悪の場合は会場を変更することも検討されたが、今週もさらに芝生の張り直しなどを実施して“乗り切る”方向だ」という対応方針も取材されていました。
11月23日の早慶戦前までに張り替えが行われたのだが、スクラムを組む度に、大量の芝がめくれ上がり、再度スクラムが組めない状況だ。
モールやラックなどの密集戦も同様で、芝がめくれ上がる度に7、8人の整備担当者が芝生を補修している。
【ラグビーコラム】秩父宮が大変なことに…スクラムを組むたびに大量の芝がめくれる事態の責任は? (1/2ページ) – ラグビー – SANSPO.COM(サンスポ) / 2017.12.13
12月9日の試合を観戦していた人の感想でも、芝がめくれている様子が指摘されています。
12月9日の秩父宮ラグビー場。
最初、サントリーの某バックス選手が動いた途端、足下で大量の土がめくれあがったのに目を疑ったが、その後もボロボロと芝生がめくれまくってて絶句。
あと、レフリーの服色、考えてなさすぎ。前半はどこにいるかわからなかった。 pic.twitter.com/GQNJ0egit6— GrayHorseLove (@GrayHorseLove) December 10, 2017
スポーツ競技場に使用される芝草には、踏圧や擦り切れに強い品種が選ばれるのが一般的です。それでも天然芝を張り替えた直後は、根が地面にしっかりと定着するまで2~3ヶ月程度の養生期間が避けられません。芝生の養生養生期間を十分に確保すれば芝は定着しますが、その間は施設を利用できなくなってしまいます。試合日程との兼ね合いから養生期間を切り詰めれば、根付きが不十分な状態で使用を開始することになり、今回のような芝のめくれが起こりやすくなります。利用スケジュールと芝の定着に必要な時間のバランスをどう取るかは、スポーツ競技場の芝管理における根本的な課題といえるでしょう。東京の芝生事例では、秩父宮ラグビー場の状況についてさらに詳しく解説しています。
3つのニュースから見える芝生管理の共通課題
今回取り上げた3つの出来事は、それぞれ異なる背景を持ちながらも、芝生の状態が競技や景観、生活環境に直接影響を及ぼすという点で共通しています。松田選手のケースは人工芝と天然芝の感触の違いが守備ミスにつながった例であり、眉山のイノシシ被害は生態系の変化が公園管理に思わぬ負担を生んでいる例、秩父宮ラグビー場の一件は養生期間の確保と施設利用のスケジュールとの間で生じるジレンマを浮き彫りにしています。
芝生は見た目の美しさだけでなく、競技のパフォーマンスや安全性、地域の環境保全にも関わる重要な要素です。それぞれの現場が抱える課題を知ることは、芝生という身近な存在の管理の難しさと奥深さを理解する手がかりになるはずです。
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【藤島大 コラム】 一躍、国立の芝の上|コラム|RUGBY REPUBLIC(ラグビー共和国)
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